2026年10月22日

山田稔明×岡野裕行 コラボトーク&ライブ 「そばにあるすべて 2002-2026」(2026年10月20日 @ 吉祥寺 キチム)【ライブ後記】

今年の春から準備を始めてずっと楽しみにしていたイベント。「文学散歩の研究」という本を岡野裕行さんが送ってくれたのは1月だったか。御本人に会うのもいつぶりかわからないくらい久しぶり。会場入りして再会を喜びつつ、それほど詳細な打ち合わせがなかったのは、きっと僕の予想の裏をかく内容を伏せてのことだったのかもしれない。僕は僕で“文学散歩”というものを実践しようと思ってこの日の午前中から午後まで吉祥寺・三鷹界隈で、山本有三記念館から三鷹市美術ギャラリーの太宰治「三鷹の此の小さい家」展示駆け回っていた。きっと岡野さんが文学散歩についての解説をしてくれて、僕は僕の文学散歩をプレゼンする、という想定で。

果たして会が始まってみると繰り広げられたのは、岡野さんのGOMES THE HITMAN/山田稔明への偏愛と経歴をパワーポイントの資料や年表を使って熱く語るというオモシロ講義。熱を帯びて早口になって、それがいつしかゆるやかに“文学散歩”についての語りに繋がっていくのはさすが大学教授だなと思いました。人が「自分の好きなもの」について語るのを聞くのはその対象のことを知っていても知らなくても面白く興味深いものだけれど、この日の熱弁もこそばゆくも楽しく光栄だった。

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僕自身が必死で活動してきたこの20余年が、だれかの動機づけや刺激、背中を押す力になっているということが驚きであり喜びでもある。確かに岡野さんが東京を離れるときや海外に赴任するときなど折々に丁寧にそういう報告をしてくれていたことも思い出す。この日会場に訪れていた岡野さんの同僚や生徒さんたちが「先生は自分の関心のあることを語るときめちゃくちゃ早口になるんですが、今日がそれでした」と笑いながら教えてくれた。

僕は僕で文学散歩の研究成果を聞いてもらった。山本有三と太宰治が同じ時代に活動した(有三のほうが20歳以上歳上であるが)にも関わらず直接の関係性が知られていないことが不思議で、調べてみると三鷹市下連雀の至近距離に暮らす7年間が重なっている。太宰が落選した芥川賞の選考委員の1人が有三で、有三は太宰を直接評する言葉を残していないけれど、太宰は電車のなかで有三の姿を見かけて好意的ではない言葉を誰かに伝えていたそうだ。点と点が交わらなかったのは太宰がひねくれていたからなのではないか、というのが僕の推測である。答え合わせはしていない。

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繋がり始めた点と点、と「点と線」で始まった弾き語りライブは岡野さんからのリクエストを反映したセットリストになった。『新しい青の時代』からとって子どもに「あらた」と名付けた岡野さん、その作品からも多く歌った。「距離を越えてゆく言葉」という曲が“文学散歩”や野田宇太郎研究に繋がったというのは想像もしない話だったけれど、時間も距離も越えて自分の言葉や思想が次の世代に語り継がれることがあれば、それは本当に素晴らしいことだと思う。

このイベントを企画してくれた簡さんからのリクエストで歌ったフジファブリック「若者のすべて」はボーカル志村正彦さんの故郷である山梨県富士吉田市にある富士急行線(富士山麓電気鉄道)の下吉田駅で流れるメロディということで著書のなかに書かれている。僕は吉祥寺の17時に鳴る鐘について話し、それが収録されている2002年『mono』のオープニングの音を皆さんに聞いてもらった。調べてみるとスピーカーが設置されているのは宮本小路公園、防災無線の鐘だそうだ。

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どんな内容になるのか未知のイベントだったのが、結局ずっと面白くて笑っていた気がする。こういう機会をいただけたことがとても嬉しい。岡野さんは大学で図書館学について教えている教授、情報を頒布することにとても意識的な人だと感じました。とても久しぶりに会ったのにずっと知り合いだったような感覚も不思議。またそう遠くない未来に会っておしゃべりがしたいです。ありがとうございました。

平日の夜に近くから遠くからたくさん集まってくださったお客さん、たくさんサンドイッチを作ってくれたキチムスタッフの皆さん、写真を撮ってくれたかんなさん、企画してくれた簡さんに心から感謝を。

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マキノゲン × 山田稔明ーそれでも旅の途中ー(2026年10月17日 @ 茨城 水戸 ボージャングルス)【ライブ後記】

ザ・カスタネッツ牧野元さんと茨城水戸への小旅行、僕の車に乗り合わせて楽しい行楽のはずが、当日朝に元さんから連絡あり「扁桃腺を腫らしてしまって体調思わしくなく、何かを移していけないので電車でいく」とのこと。一抹の不安を感じつつも、それなら予定より早く出発して行ってみたい場所に行こうと思いました。つい最近Youtubeで観た「Paddy Fields Records」というお店がボージャングルスから車で10分くらいの距離、月に何日かしか開いてないお店がこの日ちょうどオープン日という奇跡。果たして吉祥寺から車で2時間少し、田園風景のなかにそのレコードショップはありました。天気は快晴、いい予感しかしない旅。

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Youtube効果なのでしょう、店内はおそらく県外からのレコードマニアだと思われるお客さんでいっぱい、僕も全部の棚をゆっくり見た。ニール・ヤングとB-52'sを選んでお会計しようと思ったところに「山田さん」と声をかけられ振り向くとレコードバーSILENCIOの店主が。いつも吉祥寺で会う人にこんな場所で会うとは。SILENCIOさんはお店の方と知り合いということで僕もお話させてもらえて、看板猫のパンちゃんにも会えてニコニコに。楽しい時間でした。ライブのために来たことを忘れるほど。

ボージャングルスに時間通りに到着、元さんもすでにセッティングを始めている。ノドの調子を見ながらセットリストを変更する打ち合わせ、なかなか大変そうだけど、実は僕も左手親指が痛くてギターを弾くのに難儀。手負いの虎の牧野と山田だ。声と体力をセーブするためにリハもそこそこにして、開場時間まで1時間あったので京成百貨店にお土産を買いにいくことに。僕も元さんも納豆的なものをいろいろ購入、大満足。さらにとてもきれいな夕焼けにも遭遇、多分きっとライブもうまくいく、とこのとき確信しました。

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始まってみれば、思っていた以上に遠くから近くから集まってくれたお客さんのおかげもあって元さんのノドも僕の指も大丈夫で、どんどん調子が上がっていく感じ。僕と元さんが交互に歌っていくステージ、詳細内容は省きます(バカ話ばっかりだったし)。カバーも初出しもあればこれまでのベスト的な選曲もあり。体調が思わしくなく会場に来れるかどうかと心配されていたボージャングルス店主加藤さんも不思議な力に誘われてライブ全部見て打ち上げまで楽しまれていて本当によかった。

アンコールはRCサクセション、お店のお母さんがRCファンなので元さんが選曲。終演後にはお母さんから元さんにバースデイケーキのサプライズ。愛し愛されてるなあと微笑んでいるとちゃんと僕にも優しく話しかけてくれる常連さんが何人もいて、ここにしかない空間だなあとあらためて思いました。来ることができてよかった。また来年も。

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楽しい打ち上げ、しかし元さんは理性を持って正気をとどめて、帰りは一緒に車で帰京。元さんとのこういう時間は実は初めてかもしれなくてあれこれといろんなことを話しながら暗い夜道をドライブするのは味わい深い時間でした。この日入れ替えになったメニューはきっと下北沢で披露されるでしょう。11月、元さんと僕でまたジョイントライブ。こちらもどうぞよろしくお願いします。

ご来場の皆さま、お手伝いいただいた皆さんとボージャングルスファミリーに心から感謝。

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2026年11月7日(土)@ 下北沢ラプソディー
マキノゲン × 山田稔明、恒例ジョイントライブ!〜いつも旅の途中 2026紅葉編〜
出演:マキノゲン(ザ・カスタネッツ)、山田稔明(GOMES THE HITMAN)

18:00開場 18:30開演/前売り4000円/当日未定(別途500円分drink券)

チケット:Ticket Dive にて発売
https://t-dv.com/rhapsody110726
*今まで使っていたプレイガイド(PassMarket)がサービス終了
したためTicket Diveに変わりました。事前に登録などお願いいたします。
https://ticketdive.com/

RHAPSODY(ラプソディー) 〜acoustic live bar - shimokitazawa〜
〒155-0031東京都世田谷区北沢2-1-7 ハウジング北沢ビルII 5F
URL http://rhapsody.tokyo
info@rhapsody.tokyo <mailto:info@rhapsody.tokyo>

  
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2026年10月13日

ぱぱぼっくすニューアルバム『他の誰にも真似のできない恋をする』 発売記念ライブ 東京編(2026年10月11日 @ 吉祥寺 曼荼羅2)【ライブ後記】

大阪のぱぱぼっくす、たるたにさんが昨年亡くなって、残されたさわださんが新譜を完成させていく過程を遠巻きに眺めながら、ついに完成した19年ぶりの作品『他の誰にも真似のできない恋をする』はいわゆるノー・スキップ=再生してスキップボタンを押させない、全曲素晴らしいアルバムだった。この東京レコ発への出演依頼は結構急なお誘いだったのだけど、2001年に大阪で共演してから(そのときは多分挨拶すら交わしていない)25年経った今だから叶う再会なのだろうなと思って断る理由がありませんでした。メッセージのやりとりはあったけれどさわださんと挨拶したり口をきくのはこの日が初めてで、でも予想通りというか思っていたままのさわださんでした。佐藤さんも同様に。

レコ発のゲストということで、僕は誰の心の琴線にも触れるような人懐っこいぱぱぼっくす楽曲に対抗できるような言葉とメロディをセットリストに並べて歌いました。ここ最近の一連のライブとは一味違った演奏だった気がした。ボーダーのシャツを着て挑んだのはたるたにさんへのオマージュだったけれど、ステージにあがって客席を見たらお客さんがボーダーだらけで「仲間!」って思いましたよ。

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ぱぱぼっくすの演奏は素晴らしかった。さわださんは歌もMCも貫禄があって、佐藤さんのギター、さらにはそのコーラスもよかったな。僕は若い頃には人見知りでたるたにさんとほとんど口をきけなかったし、4年前にライブを観にきてくれたときにも気恥ずかしくて結局膝を突き合わせて何かを語り合うことをしなかったから、こうやってレコ発で2マンライブができたことを本当に有難いなって思います。

セッションしましょうと言い出したのは僕で、さわださんは「やさしい人よ」っていう曲がいいと思うんです、と選曲してくれた。聴いたことのない曲だったけれど、一回聴いただけですぐどんな曲かわかったし、本番もとてもうまくいったと思う。そういう間口の広さがぱぱぼっくすの歌の良さなのだとあらためて思いました。

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曼荼羅2で歌ったのは11年ぶりでしたが、とても良い夜でした。さわださん、誘ってくれてありがとう。また一緒にやりましょうね。  
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2026年10月08日

貸切り図書館105冊目(2026年10月4日 @ 鎌倉moln)【ライブ後記】

もう何度目の出演か、恒例の鎌倉モルンでの「貸切り図書館」。いつも楽しく本をカバンいっぱいに詰めて横横(横浜横須賀道路)で湘南の海を目指す小旅行。今年は「詩をフェス」という催しとの関連イベントということでいつもよりも“言葉”について想いを巡らせてセットリストを作りました。

まだ窓の外が明るい時間から始まるライブに「点と線」「午後の窓から」はよく似合う。久しぶりにルーパーを使って『pilgrim』から「clementine」、この曲はソロ活動の黎明期によく演奏した曲で、水夫や宇宙飛行士、開拓者が登場する歌詞がとても気に入っている。僕の歌詞集は『HOW SHOULD I SAY TO BE YOUR FAVORITE POET』というタイトル、1997年に出した初CD『in arpeggio』のなかの「遅れてきた青春」の歌詞から取られたのだけど、そのCDの1曲目「僕はネオアコで人生を語る」はもしかしたら自分にとってソングライティングにおける選手宣誓かもしれないなと思う。「レモンひときれ」も同じく。「夜に静かな独り言」からポエトリーリーディングの「深夜便」へ。一冊の本(デヴィッド・アップダイクの『カプチーノを二つ』)を探して古書店街を駆け回った歌「アップダイク追記」と、本と言葉にまつわる歌が続きました。

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前半に紹介した本はくどうれいんさんのエッセイ集、せきしろさんの自由律俳句の本。そして五十嵐祐輔くんを呼び込んで二人でのセッションへ。今回セッションの選曲を五十嵐くんに託し、見事に僕が選ばない曲で新鮮な風が吹きました。「雨に負け風に負け」は僕のギタレレと五十嵐くんのベースのアンサンブルがいい感じに。「あいとわをん」も言葉についての歌ですね。日本語は「あいうえお」で始まり「わをん」で終わる。「きみは三毛の子」も軽快に。

後半の本紹介は、僕がブックオフの閉店セールで買った本を並べました。10冊110円、そんなときに本好きはなにを買うのか。僕は料理のレシピ本、全然興味ないくせに「ソロキャンプ入門」というアウトドア関連を。ブックオフやハードオフに興味のある方はぜひ『ブックオフ大学ぶらぶら学部』という本をご一読ください。

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言葉にまつわることを考えるときに浮かぶのは“フォークの神様” ボブ・ディラン。永井宏さんが日本語をつけた「くよくよしないで」を久しぶりに。2日前にGOMES THE HITMANで「one day」というタイトルで歌った歌をこの日は「なんということもないありふれた日々の話」というタイトルで。本編最後は「セラヴィとレリビー」。

アンコールは再び五十嵐くんと。「lucky star」も「my favorite things」も五十嵐くんセレクト、大いに盛り上がりました。選曲ってDJみたいだなと思った。連日のライブにも関わらず、小気味の良いモルンの空間を満員のお客さんが満たしてくれました。久しぶりの鎌倉、ディモンシュにも顔が出せてよかった。気分よく歌わせてくれた皆さんとモルン店主綾ちゃん、五十嵐くんに心から感謝。また来ます、鎌倉。

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2026年10月07日

GOMES THE HITMAN LIVE 2026 “wish on a shooting starー流れ星に願いを(2026年10月2日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

6月以来となるGOMES THE HITMANワンマン。吉祥寺スターパインズカフェの29周年ということで「1997年」にこだわってみました。開演前に流していたのはヨ・ラ・テンゴ1997年作『I Can Hear the Heart Beating as One』。オープニングはあらためて夏を送るために「way back home」、そこから「遅れてきた青春」「アップダイク追記」と続く、いつもなら9月の晩夏に並べる歌たちを、今年は長雨のせいでひと月ずれてお届けしました。

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1997年リリースのGOMES THE HITMANインディーデビュー作から「朝の幸せ」。今のバンドの状態で演奏するとこの曲はまた別のフレッシュさ。没後10年となった村田和人さんと作った「僕たちのニューアトラス」を縁のあるこのステージで空に捧げて。杉真理さんと作った「午後の窓から」は複雑なコーラスラインをステージ上と客席側で共有。2003年『omni』からの「day after day」「carolina」「愛すべき日々」も何周かして改めて楽しく感情を込めて演奏ができるようになった気がしました。

新曲もどんどん馴染んできて「レモンティーと手紙」「余韻」と現在進行形の等身大サウンド。この日僕個人の演奏のハイライトは「星に輪ゴムを」で、なんだかこの日の「輪ゴム」はいつもよりも艶っぽくて熱い想いが込められているような感覚があった。「手と手、影と影」もそれに引っ張られてとてもエモーショナルに。

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新曲の「one day」は、GOMES THE HITMANで演奏するととてもシンプルなロッカバラードになる。その真っ直ぐさがとても好き。本編最後は「ポリフォニー」。最新ライブでディスコ調の8ビート楽曲が「carolina」「ポリフォニー」「雨月」と3曲も。GOMES THE HITMANってそんなバンドだったっけ?と面白く可笑しくなる。最後総立ちで楽しそうな客席を眺める幸せ。

アンコールでは長めのMCになって、それこそ結成当時、バンド名の由来からこれからこれから先の話まで。とてもリラックスした雰囲気のなか「baby driver」、そして最新曲である「おねがいshooting star」と盛り上がって、最後は「雨の夜と月の光」で再びオールスタンディング状態で大団円となりました。ずっと続いているレコーディング作業、そろそろ明確なゴールが見えてきた気がします。次のライブは12月、またスターパインズカフェにお世話になります。29周年アニバーサリーマンスのトリを務めさせていただいた。いつもお世話になっています。あらためて29周年おめでとうございます。来年は30周年。

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2026年09月09日

夜の科学 vol.69ー夏の終わりと新しい始まり(2026年9月7日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【ライブ後記】

天気予報では100%の雨、不穏な空模様の数日を経て迎えた月曜日、吉祥寺スターパインズカフェでの7人編成山田稔明ソロワンマンを振り返ります。雨をいっぱい含んだ雲が泣き出す前になんとか楽器や荷物を運び込んでみんなが雨に濡れないように祈りながら。なんと安宅くんがマンドリンを忘れてしまうという事案が発生、中3の息子くんがそれを届けるというハートウォーミングなドラマでみんなニコニコしながらセッティングとリハーサル。スターパインズカフェ地下吹き抜けの2階の底辺にいると外の天気がまったくわからないので、ステージにあがるまで空模様のことを知りませんでした。

POOLSIDEのニール・ヤングカバー「Harvest Moon」を聴きながらステージへ。この日のステージ上のドレスコートは「青」でした。オープニングは最初から決まっていた、9月の満月の歌「harvest moon」。今月の満月は9月27日、もう1回歌う機会がありそうです。久しぶりの7人編成バンドでのライブの幕開けから「太陽と満月」でメンバー紹介とソロまわしを。エレキギターに持ち替えて「三日月のフープ」、この曲はバンドでやるといつもより心が熱くなる。真里さんのピアノに誘われる「月あかりのナイトスイミング」まで4曲続けてお月さまの歌を歌いました。

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秋の色濃いここ数日の天気に呼応して「光と水の新しい関係」、本当はこの後に「光の葡萄」が“光”繋がりで続くはずだったのが僕がそれを飛ばしてしまいました。スターパインズカフェの29周年のことを早く言いたくなったのかもしれません。「吉祥寺ラプソディ」でアニバーサリーをセレブレーション。「glenville」「hanalee」はソロ最初期からずっと演奏してきた曲。

先月のレコ発&還暦ライブの記憶も鮮やかな近藤さんと猫の歌「猫のふりをして」、「最後のお願い」と最新作『シャーとニャーのはざまで』から。さっき飛ばしてしまった「光の葡萄」をシャインマスカットの話題から繋ぐという荒技、しかしそれくらいの軽さから歌うのがこの曲のシリアスさとバランスがいいのかもしれません。本当は上野くんはお休みするはずだった「光の葡萄」、僕のミスによりスペシャルな響きになりました。怪我の功名。

新曲「なんということもないありふれた日々の話」はギタレレで。GOMES THE HITMANでの「one day」はロッカバラードっぽい感じだったのが、ソロではアコースティックで室内楽できな風合いに。「小さな巣をつくるように暮らすこと」も久しぶりにバンドアンサンブルで。そして「八月のベルカント」を今年歌いおさめ。イトケンさんと五十嵐くんのリズムが気持ちよくて、個人的にはこの曲がこの日のハイライトでした。とても美しい時間だったなあと思います。感動しました。

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終盤「lucky star」と「ハミングバード」と熱い演奏。あらためてバンド映えする楽曲がこんなにあるものかと、もっと合奏の機会を増やしたいなと思いました。アンコールでは「風合い」、バンドのダイナミズムに対して小さな音のアンサンブルもとても新鮮。「セラヴィとレリビー」を胸に抱いて、最後は「my favorite things」で大団円。古いのから新しいのまで全19曲2時間ちょっとの「夜の科学69」でした。次回は記念すべき70回目。12月5日に予定しています。

月曜日の、足元悪い不安な天候のなかたくさんのご来場ありがとうございました。手伝ってくれたスタッフみんな、いつも心強いスターパインズカフェのスタッフ皆さんにも心から感謝。29周年おめでとうございます。これからも素敵な音楽が生まれる場所であり続けてください。

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2026年08月24日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽67(2026年8月22日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

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真夏のレテ公演。天気予報は午後から荒れ模様とのことで、晴れ男気質の僕でもこれは無理だなと思う。昼夜2部構成、14時開場の“マチネー”はぎりぎり持ちこたえた。1曲目を「way back home」にするのは最初から決めていました。昼の部のリクエストはウクレレで「何もない人」、デビュー前の習作「僕たちの旅ー自己嫌悪'97」も久しぶりで新鮮、中村雅俊「俺たちの旅」へのオマージュを明かす。「down the river to the sea」で川を下って海へ。「high tide」は無人島を夢想する歌。

リクエストで夏の童謡「浜辺の歌」に初めてトライ。冬の「もみじ」もいいが夏の童謡も素晴らしい歌がいっぱい。「おぼろ月夜」から「月あかりのナイトスイミング」へ、この日は物語性のある曲順を意識しました。レアなリクエスト「同い年のディラン」はカセットテープ『INOKASHIRA』から。この夏自分で何本もダビングしながらよく聴いた。8年前にこの曲を書いたとき『エンパイヤ・バーレスク』だった同い年のディランアルバムは『奇妙な世界に』になった。なんと自作曲がひとつもない弾き語りアルバム。

その流れで英語詞曲のカバーは惜しくも先月バイク事故で亡くなってしまったアイルランドのシンガーソングライター グレン・ハンサードを偲んで映画「ONCE ダブリンの街角で」のなかから「Falling Slowly」を。ファルセットが印象的、だれかとデュエットがしたい。この映画を観たあとに作った曲が「milk moon canyon」、メロディの片鱗がそこかしこに。窓の外は雨が降り始めた。かなり大きな雨音。

ママンが2月に亡くなってからなんとなく歌う機会のなかった「シャーとニャーのはざまで」にリクエストが。楽しく歌うことができてよかったな。しみじみと「最後のお願い」を続けて。新しい“新曲”「なんということもないありふれた日々の話」と八月限定の「八月のベルカント」、本編を「lucky star」で締めくくる。

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雨はどんどんひどくなり昼の部終演後の帰路の皆さんも濡れただろうし、夜の部にいらっしゃったお客さんたちも絵に書いたようなずぶ濡れ。熾烈な雷雨でした。吉祥寺スターパインズカフェでのイベントに続いて雨に悩まされる日となりました。夜の部“ソワレ”がスタート、そんなシチュエーションで奏でる「外は大雨で/夏休みは終わったのさ」、ここが海ならまだロマンチックだったかな。「saturday song」は「なんてよく晴れた土曜日」というところで吹き出してしまった。「目に見えないもの」は夏のため息みたいな歌、この日に似合っていた。「20世紀の夏の終わり」で夏を見送る。

夏の童謡から「月あかりのナイトスイミング」、「Falling Slowly」のファルセット、昼2時間歌ったあとだったけれど夜の部は自分の歌がとても艷やかに伸びていくのが楽しかった。「ナイトスイミング」では僕がハーモニカを装着し忘れたことによる突発的な“みんなでハミング”が奇跡的に成功して美しかった。「ハミングバード」は夜の部のリクエスト、ライブ中盤に歌うのが新鮮。リクエストの「あいとわをん」、「最後のお願い」は店主町野さんのうちの猫るーいと新しく迎えたアナちゃんを思いながら。8月はあっち側とこっち側の境界線が曖昧になる一ヶ月、「lucky star」もそういう歌。

アンコールで最新曲「おねがい shooting star」のコーラスパートをお客さんに伝授し、まだみんなの濡れた洋服は乾いてなかったかもしれないけれど、2時間の楽しいハレのひとときだったのではないでしょうか。たくさん歌って僕にとってもすごく充実した夏の終わりの一日となりました。
  
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2026年08月14日

“Naturally”(2026年8月13日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

吉祥寺スターパインズカフェでしっかり弾き語りするのは今年初めて、年末を除いては普段あんまり機会のない共演者の複数いるイベント出演。共演者はまず中尾諭介くん、ほぼ同じ時期にデビューしたIn The Soupというバンドの名前はもちろん知っていたけれど、これまで会う機会がなかった。ライブ当日にドラムの高橋(けっちゃん)から「昔中尾くんのソロのサポートをやってた。よろしく伝えて」というメッセージがあり、会場入りして気恥ずかしくも初めましての挨拶すると、お互い同い年だったり出身が九州だったり(佐賀と宮崎というのも絶妙だった)で、ライブ前もライブ後も話が盛り上がった。何よりその歌が本人自身を表しているところがよくて、またどこかで会えたらいいなと思う。

もう一組、LOJ aco.は初めてお会いする滝和祥率いる3人組。この滝さんとはキーボード堀越メンバーが以前ご一緒したことがあるということを聞いていたし、ギターの田村さんはシンガーソングライターエガワ ヒロシくんをサポートしていた人で久々の再会。しかも滝さんがやっていたBAMBINOというバンドが実は90年代後半に同じレーベルメイトだったこともわかって、これまで会えなかったことのほうが不思議。巡り合わせというのは面白いなと思う。6月に共演した広沢タダシさんもそうだけど、“出会い直し”っていうのが最近の重要なテーマのような気がする。

僕はトップバッターで、前週から変わってアコースティックギターの弾き語り。「お盆」をテーマに選曲、どうしてもバラードやしんみりした曲が多くなりそうだと思ったので1曲目はダジャレで「bon voyageー終わりなき旅の流浪者」、(お盆の朝の聴くレコードにボン・イヴェールを選んだときにハッと思いついた)。「小さなハートブレイク」は父に、「memoria」は母親に(この日が誕生日でした)、お盆を彩る花として「ホウセンカ」。GOMES THE HITMAN『memori』からのナンバーが続くのが新鮮、あのアルバムはあっちとこっちを繋ぐアルバムだったのか、と考える。「手と手、影と影」もその流れで聴くとまた新しい意味が付加されるような気がしました。

新曲「八月のベルカント」は曲のキーがまだ決まっていない。先週の下北沢440ではTSUNTAさんがピアノを弾きやすいようにCのキーで演奏したのを、この日はBフラットで歌ったので、少し風合いが違ったと思う。「最後のお願い」は初盆を迎えるママンに、「lucky star」はポチに向けて。スターパインズカフェで久々の弾き語り、とても気持ちよく声が伸びていって、良い歌が歌えた気がします。雨の湿気のせいもあるかもしれないし、初めましての共演者の方たちと並ぶ緊張感も良い方に作用したのかも。楽しい夜になりました。誘ってもらえてとてもありがたかったです。

平日のライブだと思っていたのがお盆で夏休みの人も多かったようで、たくさんの方に来ていただいて嬉しかった。インスタライブを見て思いたって来てくださった方もいた。ずっと雨足が落ち着かない足元の悪い日だったのにありがとうございました。千葉の皆さんは大変な一日だったと思います。穏やかな日常が早く戻ってきますように。来週は下北沢レテでの今月唯一のフルサイズのライブ、今からとても楽しみです。昼の部がまだ予約できると思いますので、ぜひ夏の思い出作りに。

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2026年08月11日

うたをつづる〜その百〜「問いかける夏、取り敢えず百」(2026年8月9日 @ 下北沢440)【ライブ後記】

シンガーソングライターTSUNTAさん主催の弾き語りイベント「うたをつづる」の100回目、近藤智洋さん高橋徹也さんとともに出演。会場入りするとTSUNTAさんが「近藤さん、徹也くんのステージにどっちもピアノで参加するんだけど山田くんだけ弾かないのは悪いなあ」と声をかけてくれて、それならアレンジの決まっていない新曲で!と譜面を書きなぐってお願いした。結局ギリギリまでリハーサル、楽屋でもイメージトレーニング、みんな真面目で真剣。

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一番手としてステージへ。この日はエレキギター弾き語りの気分でした。「ナイトライフ」で機材トラブルがありましたが、こないだ弦が切れても平気だったしステージでの肝が座ってきたのかな。「太陽オーケストラ」はいつもバンドの怒号のようなサウンドが象徴的なので弾き語りは新鮮。TSUNTAさんにピアノをお願いしたのは「八月のベルカント」8月だけしか歌わない歌になるのか、1年ぶりに歌ってみても今の自分にしっくりきました。TSUNTAさんのピアノ、すごくよかったな。「最後のお願い」を歌ってタカテツさんにバトンパス。

タカテツさんはアコースティックギター、夏らしいセットリスト。やっぱり「真夜中のドライブイン」は大好きな曲。TSUNTAさんが加わった「新しい世界」素晴らしかった。近藤智洋さんの弾き語りを聴くのは2年ぶり。リハでR.E.M.の「ルージング・マイ・リリージョン」をやってるのを聴いたら手をあげるしかない。「その曲一緒に演奏させてください」と急遽R.E.M.セッションが決定、とても嬉しく楽しい手合わせでした。近藤さんセットでもTSUNTAさんのピアノはコロコロ転がって活躍。TSUNTAさんのステージはいつも大晦日にしみじみと眺めることになっているのだけど、暑い日に聴く「風の通り道」も感動的で、お盆が近いこともあってやっぱりちょっとグッときた。500回目指す、という宣言が気持ちよかったです。

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全員でのセッションはTSUNTAさん選曲のフジファブリック「若者のすべて」。静岡でのラジオがきっかけで以前カバーしたことがあった。真夏のピークが去った、から始まるこの歌は8月が似合う。男4人で歌う「若者のすべて」はかなりエモかった。もう若者というには大人になりすぎているかもだけど。終演後もお店からいただいた100回記念のシャンパンなどを酌み交わしつつ、少しずつ歳の離れた4人でいろんなことを話して気づいたら日付が変わろうとしていた。会場入りから最後までずっと楽しい一日でした。ご来場いただいた皆さんありがとうございました。TSUNTAさん、近藤さん、タカテツにも心から感謝を。  
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2026年08月03日

LifeはSwingする|近藤研二還暦記念&レコ発ライブ

近藤研二さんの還暦バースデイ&10年ぶりのソロアルバム『Life Swing』発売記念ライブに参加しました。近藤さんと共作した「猫のふりをして」、笹倉慎介くんや青木慶則くんと近藤さんの「マルコとノートパソコン」「家族になった日」と楽しい演奏。アンコールでは徳澤青弦さん率いる弦カルと一緒に「朝がきました」を。2時間半のステージ、近藤さんは波立つ海をゆく船のキャプテンのようでした。自身のキャリアを総括するようにいくつもの様式の楽曲を並べた入念な航路図と進行予定表、集中力がすごかった。この日近藤さんがほころんだのは竹中直人さんがサプライズでケーキを持って登場したときだけだった気がします。出演の皆さんも素晴らしかったです。最後はコトリンゴさんと竹中さんの歌も加わって「ラストサマーズ」、贅沢な一日でした。お客さんもニコニコしてて。

近藤さんと知り合って12年になりますが、いつも刺激をもらってます。お誕生日おめでとうございます。還暦から先の未来でもさらにかっこいいおじさんになってください。

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2026年07月19日

MITSUDOMOE!! vol.12 山田稔明 ✕ ひとりTOMOVSKY(2026年7月16日 @ 南青山 MANDALA)【ライブ後記】

初日観戦から始まった南青山通い3日目、1年分くらいの南青山を味わった気がします。吉祥寺から外苑前駅まで電車で向かうと井の頭線から銀座線の乗り換えが意外とスムーズ、プロ野球がある日は余計に賑やかな街になるのですね。3日目も暑い日。大気が不安で梅雨明けはお預けか。

MITSUDOMOE!!最終日は僕とトモフスキーさん。先行は僕、「blue moon skyline」で指差し確認しながら出発進行。久しぶりに「クレールとノアール」を歌いたくなったのは初日のトモさんの“ドンキカップル”のストーリーが頭に残ったからかも。『pale/みずいろの時代』から「気分」、その浮遊感を楽しめた。なんて不思議な気分、言葉じゃ言えない気分。

僕が「TOMOVSKY1」という自主制作カセットテープを買ったのは1993年、GOMES THE HITMANを結成した年、大学2年19歳のときだった。学生時代に書いた曲「believe in magic in summertime?」で夏支度。夏に誘われてカップル(クレールとノアール?)はドライブ旅に出かけて「glenville」、心は穏やかに閉じていく。

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ギタレレに持ち替えて新曲「なんということもないありふれた日々の話」、そしてもう存在しない九州の実家の風景を封じ込めた「走馬灯」、翌日が母の命日だったので「memoria」を演奏、お客さんにも声を重ねてもらって。ママンにも届けよ、と「最後のお願い」。神頼みではない祈りがテーマの最新曲「おねがいshooting star」と、少し欲張りすぎたかもしれないけれど、思い残すことなく1時間完走、完奏。2日間ずっといい声で歌えた。

トモさんのステージは自由奔放で楽しく可笑しく切なく、ときに混沌とし、いろんな感情が駆け回る映画みたいだった。「朧月夜」は僕も大好きな童謡なのでいつかカバーしてみたい。楽屋ではお互いのノド飴をかえっこしたり、野菜スープとカレーとカルダモンの話なんかをした。トモさんは野生の動物のようだ。ずっと観察してしまう。そして笑顔になっている自分に気がつくのだ。

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セッションは2曲、昨年春のスターパインズカフェでの共演と同じ「my favorite things」と「映画の中」だったけれど、あのときよりも何倍もリラックスして楽しいコミュニケーションをはかりながら演奏ができたと思う。お客さんの盛り上がり、盛りたても素晴らしくて、多幸感!って思いました。ライブが終わってしまってさびしい。

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素晴らしい企画に誘ってくださったMANDALA津山さん、タイミング悪く同じ空間を共有できませんでしたが次は必ず。関係者・スタッフの皆さん、そして平日の夜に集まっていただいたたくさんのお客さん、本当にありがとうございました。青木くんとトモさんにも心から感謝を。

またこのステージで歌いたいです。

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MITSUDOMOE!! vol.12 青木慶則 ✕ 山田稔明(2026年7月15日 @ 南青山 MANDALA)【ライブ後記】

南青山MANDALAでの「MISTUDOOME!!」を振り返ります。初日のトモフスキーさんと青木慶則くんのライブは落ち着いたトモさん、おもちゃ箱的な青木くん、そして盛り上がるセッションといくつもの印象的なシーンがあり、そのライブを眺めながらセットリストを思案しました。火水木という平日の只中、この3日間はとても暑くて梅雨も明けるかと思ったくらい。

2日目、午後会場入りしてリハーサル、初めての舞台はいつもピリッと良い緊張感。気持ちよく音が響く。エレキギターにしてよかった。青木くんのステージからスタート、グランドピアノ弾き語りは格別ね。バックトラックやサンプラーを駆使した青木くんらしいパフォーマンス、HARCO時代を偲ばせる文房グルーヴ、そして久しぶりの「ナイトハイク」がすごく良かった。

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南青山MANDALA初舞台、オープニングは「三日月のフープ」、そしてサブスク配信解禁した『pale/みずいろの時代』から「ナイトライフ」とひんやりクールな序盤。「一角獣と新しいホライズン」まで歌うと夏の吐息が聞こえてきそうになって、「月あかりのナイトスイミング」で見えない月を見上げる。南青山に月や星のイメージが強いのはすぐそばに「月見ル君想フ」があるからかもな。この会場も系列店のスターパインズカフェ同様にきれいなミラーボールが星をたくさん降らせてくれて感動する。

青木くんが好きな歌とたびたび言及してくれる「僕らの暮らし」、ラララと歌うコーラスが客席からきれいに聞こえてきた。「最後のお願い」の途中で弦が切れたのはママンのいたずらか。ギタレレに持ち替えて新曲「なんということもないありふれた日々の話」、この曲はGOMES THE HITMANで演奏するときは「one day」、ソロで演奏するときはこの長いタイトルで呼ぼうと決めました。切れた弦を張り替えながら、本当になんということもない納豆革命の話をしました(皆さん試してみましたか?)。最新曲「おねがいshooting star」を歌う楽しさ。そして最後は「SING A SONG」で締めくくり。

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アンコールで青木くんとステージに戻って気さくなおしゃべり。もう何度も共演しているがスタイルやモードを変えながら滞らない姿がいつも刺激になる。もう何年前になるだろうか、コロナ禍の頃に僕が歌詞を書き、青木くんが曲を書いた共作曲「この雨がやんだら」を久しぶりにセッション。この曲の歌詞は当時の気分とか取り巻く状況が背景に描かれていて感慨深い。「春のセオリー」みたいにいつか音源化できたらいいなと思います。とても好きな曲。その歌詞を下記に。平日の夜遅くまでご来場ありがとうございました。リラックスして過ごせたのは旧知の青木くんと優しいスタッフ皆さんのおかげ。やっぱり南青山MANDALAは素敵な会場、また明日もここで歌えるなんて、とハミングしながら手ぶらで電車で帰りました。



この雨がやんだら

トンネルを抜けるとそこは雨に煙る街
ラジオからショパンの調べ
三拍子 ワイパーのリズム

よく見えるほうの目で
覗き込んだdark side of the moon
初めからわかってたんだろ?
跳ね返る水玉のシズル

どれだけ走れば僕ら
雲の切れ間から 夏の扉まで
光のはしごを見つけたら
ここではないどこかへ行けるはず

この雨がやんだら(君とどこへ行こう)


あれからもうずっと僕らまるで夢の中
流行り病と我慢くらべ
立ち込める暗雲はシニシズム

マスクをしてても 君には全部お見通し
「困った顔で ホントは笑ってるんでしょ?」
天気雨 七色のプリズム

いつまで潜れば僕ら
青い水面から 夏の浮き輪まで
光の差す方へ泳いだら
ここではないどこかへ行けるはず

この雨がやんだら(君とどこへ行こう)
やまない雨はない明けない夜もない
さあ君を迎えにゆくよ

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2026年07月07日

GOMES THE HITMAN LIVE2026 “Band de Bel Canto 2nd round ”(2026年7月4日 町田 まほろ座 MACHIDA)【ライブ後記】

GOMES THE HITMANとしては2月下北沢CLUB Queでのザ・カスタネッツとの2マン以来の、ワンマンライブとしては今年最初のステージ。町田まほろ座MACHIDAは昨年に続いて2度目、とても快適できれいで、スタッフ皆さんのホスピタリーに癒される素晴らしいお店。僕は町田までのドライブも小旅行みたいで好き。少し早めの開場と開演は関東はもとより、遠方の皆さんにも遠征の機会になっていいのだろうな、と満席の客席を眺めて思ったのでした。

二部制のステージ、まず第一部を音源として未発表新曲だけで構成することに。それでもオープニング「saturday song」は10年前くらいに書いた歌、もうみんなコーラスが歌えるのが楽しい。堀越メンバーがしょっぱな3曲エレキギターを弾くという新鮮さ。多分バンドメンバーみんなが毎回いつもと同じことをやってもしょうがないと思っているはずだけど、ここ数年のバンドの体制はとてもおもしろい。「新しい朝のワルツ」では堀越アコーディオン、「余韻」から鍵盤へ。「余韻」も初演から3年が経った。「夢の続き(imaginary)」はソロでもバンドでもやってる曲でそれぞれの風合いの違いを僕自身が楽しんでいる。「one dayーなんということもないありふれた日々の話」という最新曲を初めてバンドで演奏。GOMES THE HITMANで演奏するときは「one day」というタイトルに、ソロで演奏するときは「なんということもないありふれた日々の話」にしようと今思いついた。異名同曲ってなかなかない。「ポリフォニー」で第一部終了。

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第二部はデビューアルバム『weekend』から「光と水の関係」からスタート。梅雨空に夏を呼び込む。「スティーブンダフィ的スクラップブック」はシングルのカップリング曲ということ以上に自分にとって大切な歌。「朝早くに幸せな空を見てただ歩いて楽しかった」というフレーズを今の気持ちで。「スミス」は自分で歌うために初めて作詞作曲した歌だが、その習作を最新ライブで歌っていることが感慨深い。リクエストのあった「hello hello」は久しぶりに演奏したけれどとても前向きで心が晴れる歌だなと感じました。

「言葉はうそつき」「太陽オーケストラ」というロックチューンでは高橋須藤のリズム隊の力強さを背中に感じながら。再び堀越がギターにシフトして演奏した「オレンジ〜真実」が個人的にはとても良くてしっくり体に馴染んだ。もう何年もキャリアのあるギター✕2のロックバンド然としていた。そしてこの日のハイライトのひとつは2日前に完成した最新曲「おねがいshooting star」。Aメロだけ前週くらいに思いついていたのが急にサビを思いついて書き上げた。この日が先代猫ポチの誕生日で、彼女のことを流れ星のように感じたからかもしれない。2日前まで存在しなかった新しい歌をこの日のステージで演奏できて嬉しかった。現時点での最新オリジナルアルバムから「baby driver」で本編終了。最新アルバムをはやく更新したい。

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アンコールは「手と手、影と影」、そして「雨の夜と月の光」が始まるともうすぐゴールテープを切るランナーみたいな気持ちになる。お客さんがみんな楽しそうで、とても良い眺めだなと思いました。歌い終わって楽屋に戻っても客席からの拍手が止まらない。「時間オーバーしてるから終わります」とスタッフの方に伝えて客電もつけてもらったけれど、まだ止まらない。なかなかこういうことってないのです。なのでありがたくダブルアンコールにお応えさせてっもらって「サテライト」を。遊び疲れた猫みたいになりながら。

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遠くから近くからたくさんのご来場とご声援、ありがとうございました。またすぐライブがしたくなるようなステージでした。GOMES THE HITMAN、次は10月2日にお会いしましょう。  
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2026年06月20日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽66(2026年6月18日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

雨のシーズン、朝の雨があがって夕方、ぎりぎり降られないくらいの薄曇りの下北沢へ。木曜日、街は落ち着いて穏やか。6月の空は水彩画のよう。セットリストを選ぶときに今の季節に似合うような選曲を心がけました。ちょうどリリースからまもなく10周年というタイミングだったので『pale/みずいろの時代』楽曲を多くフィーチャー。

序盤「雨に負け風に負け」は先週の月島で歌おうかと思ったのが天気と似合わなくなってしまって取り下げた曲でした。「水彩組曲」はリイシュー盤『pilgrim/home sweet home』にボーナストラックとして収録された古い曲。水彩画、絵筆や色、直接的に絵画に言及した過去の歌と現在がリンクした。『pale/みずいろの時代』から「ナイトライフ」「モノクローム」「セレナーデ」と続けて。このアルバムは本当に「pale=蒼白」という感じ。

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「Qui La Laの夏物語」がイラストレーター中村佑介くんの“きららちゃん”のために書かれたのと繋がって、誰かがリクエストしてくれたCHAPPIE「水中メガネ」(松本隆作詞/草野マサムネ作曲)がとても自然な形で並んだ。初めて歌ってみましたがとても良い曲。セルフカバー収録『風街であいませう』は持っているけどCHAPPIEのCDも探してみたい。新曲「one dayー何ということもないありふれた日々の話」も歌うたびに楽しい。少しずつ変わっていく。

久しぶりに歌った「月あかりのラストワルツ」がすごく自分のなかで響いた感覚、導かれたワルツは「日向の猫」、ポチの命日前夜にみんなが重ねてくれたコーラスの美しさ。チミの誕生日も近いので「明け方のミー」も歌わなくちゃ。星の見えない夜でしたが「lucky star」で本編終了。アンコールでは梅雨に対抗するために「雨の夜と月の光」を珍しく弾き語りで。みんなで歌ったのも楽しかった。収録した映像と音源を聴きなおしてみて、とても良い歌が歌えて、良い演奏ができていたと思いました。

この日の模様は来週6月28日(日)にツイキャスプレミア配信にてお届けします。ぜひお付き合いください。本日より視聴チケットをこちらで発売中。

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2026年06月17日

佃島ニャンサンブル(2026年6月14日 @ 月島 喫茶と居酒anata)【ライブ後記】

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東京に来て最初に住んだ街が新宿下落合、次に練馬、池袋と大学のそばに落ち着いて吉祥寺にきて25年経つけれど、偶然なのか必然なのか東京の東のほうに行く機会ってとても少なくて、多分僕は東京の持つ顔・風情のなかのいくつもをまだ体感しないままでいる。なので今回月島でのライブへ出かけていくのはとても新鮮で楽しい小旅行だった。fishing with john五十嵐くんが誘ってくれたイベント「佃島ニャンサンブル」、会場のanataの2周年とのことで、スタイリッシュでありがながら木のぬくもりを感じさせるとても洒脱な空間で、リハーサル中も本番中も軽食や角打ち(屋で購入したお酒をその場で飲むスタイル)立ち飲みのお客さんが途切れず、お店が地域に根づいている印象を受けました。

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いろんなイベントをやってきたなかでこれまでで最大人数のお客さんだったそう。雨が降らなくてよかった。本番前の街歩きがとても楽しかったです。僕と五十嵐くんによる「ネコードトーク」からイベントはスタート。ネコードとは猫ジャケのレコードのことで、五十嵐くんはネコードコレクターなのでいつからか僕は猫ジャケを見つけると彼にプレゼントするのが恒例になって、この日も何枚か持っていったのだけど「それ持ってます」というパターン、終演後にお客さんにじゃんけん大会でプレゼントすることに。

五十嵐くんがBSの猫番組で阿佐ヶ谷姉妹さんに聴かせたという猫ジャケ奇盤は景気がよかった時代を回顧させるラグジュアリーさ。僕はかまやつひろし「近頃のネコ」という猫ソングを紹介(リハでかけてたらfwjひじきさんが「おれも持ってる!」とすぐ反応したのが面白かったな)。五十嵐くんは「なめねこ」をスピン、改めて80年代の“コンプライアンス”以前のはちゃめちゃさ、僕が猫の明菜が歌う「少女A」で拍車をかけました。キリがないですね、こういう楽しい面白いしかないトークは。またやりたいです。

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fishing with johnのライブ、猫要素が多めだからか普段あんまり聴き慣れないセットリストで新鮮。もう10年以上彼らの演奏を聴いているけれど、こうやってしっかり対バンできるのは当たり前のことではないなあと暮れていく月島の空を店先で見上げながら、縁や小さな奇跡について思いました。セルフPAと絡み合うケーブルのなかで、とてもいいアンサンブル、いやニャンサンブルが鳴らされていて耳が心地よかったです。

月島の由来を調べると明治時代にこの地が埋め立てられる以前にあった「月の岬」という景勝地から名前を取ってある説が有力で、130年前くらいにも「きれいだねえ」と空を見上げる人たちが今日と同じようにいた。「blue moon skyline」「三日月のフープ」とムーンソングを続けて。しかしこの夜は新月だったから空にお月さまはありませんでした。意図して猫にこだわらない選曲のなか、ずっとレコードを探しているダーク・ダックスの「野良猫」をカバー。会場のある佃のあたりは江戸時代からある漁師町だそうで、街歩きしていて猫に会うことはなかったけれど、きっと息を潜めた瞳がどこかにいたはず。みんな初めて聴く曲のはずなのにハミングでコーラスできたのは驚きでした。その「野良猫」と新曲と「光の葡萄」はギタレレで演奏。それ以外はエレキギターの新鮮な響きで、対バンイベントならではのいつもと違う手触りを楽しみました。

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fishing with johnとのセッションは14年前2012年と同様に「草原ヘッドフォン」と「ユートピア」を。「草原ヘッドフォン」は五十嵐くんのポエトリーリーディングが印象的な曲、今回も五十嵐くんと掛け合いで僕も彼の詩をリミックスするみたいに自分流に書きかえてリーディングを。久しぶりに歌った「ユートピア」もその物語性をfwjのみんなが色付けしてくれて素晴らしかった。最後の「嗚呼、家よ」の合唱も感動しました。ありがとうございました。終演後、外に出たら高層マンション群が光の葡萄みたいだった。

江戸、明治、現代と交差する街で、とても良い一日でした。

  
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2026年06月08日

“猫さんぽ展 vol.8” 山田稔明ライブ(2026年6月6日 @ 自由が丘 ギャラリー自由が丘)【ライブ後記】

梅雨の晴れ間のような、ちょっと動くと汗が滲むような日。少し早く会場に入って絵を眺める皆さんのことを眺める。猫を眺めるのは海を眺めることに似ている、と書いたのは作家の保坂和志氏だが、猫を眺めている人を眺めるのは何に似ているだろうか。その表情が猫の目のように変わっていくのが面白かった。僕は今回初めて「猫さんぽ展」に自分の絵を混ぜて飾っていただいて、やっぱり気恥ずかしい気持ちになる。

ギャラリー自由が丘でもうだいぶ長いことライブをさせていただいている。2017年からだからもう10年近いお付き合いになるのかと思うと時間の流れにびっくりする。だいたいいつも真っ白な壁に猫の絵が飾られているのを背景にして歌うから自ずと猫の歌が中心になるのだけど、今回は「猫」にはあまり意識を置かずに選曲した。というのも、4月の下北沢レテでのライブがまったく意図したことではなかったのに猫いっぱいのセットリストになったので、結局意識しても無意識にでも猫はそこかしこに入り込んでくるのだな、と思い知ったからだ。

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東京でのソロライブは少し久しぶり?ライブは満員御礼で日の名残りがあって穏やかな雰囲気。「new sensation」で始まるのは先月静岡名古屋からのモード。猫の出てこない「何もない人」、実は時間とともに移りゆく日向に眠る猫の描写からヒントを得た曲。初めて東京で新曲「one dayーなんということもないありふれた日々の話」を演奏。新曲はやっぱりわくわくして楽しい。「ニャンとなるSONG」での客席からの歌声の大きさに驚いて、グッときてしまう。とても嬉しい。気づけば窓の外は夜に鳴っていた。

下2点の写真はお客さんから公式LINEに送っていただいたシーン。終始とても和やかなライブでした。まるでそこかしこに猫がうたた寝しているような。アンコールではさざめくような「風合い」と会場が一体となるような「my favorite things」。終演後も皆さんゆっくり展示を眺めていただいて、とても良い時間でした。みんなも猫の絵を描けばいい。かわいくしかならないから。

ご来場ありがとうございました。展示は10日(水)まで。

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2026年05月27日

夜の科学 in 名古屋ーlooking for a summer in the spring(2026年5月24日 @ 名古屋 大須 モノコト)【ライブ後記】

旅先でも早くに目が覚める。宿には朝食をつけない素泊まり派だ。静岡のお茶を買うのに静岡駅の地下がいいと教えてもらったのでチェックアウトして出向いてみるも早すぎて開店前だった。それでもお土産売り場で新茶を。海沿いの道を走りたくて調べたら焼津港にカフェがあったので走る。前日と打って変わって晴れて新緑が美しく目に染みた。焼津につくとマルシェをやっていて賑やかな雰囲気、古い漁港をリノベーションして外国みたいなおしゃれな感じ。朝ごはんに美味しいおにぎりを食べました。

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そこから名古屋までは2時間ちょっと。普段は新東名高速を走るところを東名で、渋滞もなく引き続き晴れてどんどん暑くなっていく。お昼過ぎに名古屋に到着、まず大須のバナナレコード。昔は吉祥寺にもバナナレコードがあったんだけど、黄色い看板を見るとどうしても足取りが早くなる。おなかが減ったので前回名古屋に来たときに偶然見つけた西区那古野のお蕎麦屋さん「みよし」で名古屋らしいご飯をと思ったけれど、タイミング悪く休憩中、すぐ近くにあったコメダ珈琲に入ってこれはこれで名古屋的ね、と思いながら遅い昼食、そしてセットリストを考える。

週末の大須の街は大賑わい。ここに来るとふわふわした楽しい気分になる。レコードショップZOOには久しぶり。ここにもライラック・タイムがあったから昨日に続けて「スティーブンダフィー的スクラップブック」を歌うことにする。モノコトのすぐそばにあるファイルアンダーは毎回立ち寄るお店。店主は山田さん、1980〜90年代から現在までインディーシーンの生き証人のような人で、音楽話がいつも楽しいのだけど、この日はずっと健康話。みんなが元気でそして幸せでありますように。

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モノコトに来るのは昨年の秋以来。柴田真央さんという作家さんの型染の展示、玩具箱のようなお店にさらに彩りが加わっていました。暑いなか汗をかきながら準備、名古屋に来るといつも季節外れの陽気に見舞われる気がする。この日もたくさんのご来場でありがたい。家族3人で来てくれた方も。全然日が暮れない、明るい窓を背景にライブはスタートしました。

静岡から名古屋まで運転してみて、なんとなく「緑の車」が歌いたくなった。サマー、まだ5月なのに。「夢のなかの音楽」はリクエスト曲、そこから「夢の続き(imaginary)」、新曲の「one dayーなんということもないありふれた日々の話」も実は夢の中で流れた歌でした。「光の葡萄」を歌おうと思ったときにまだ窓の外が明るくて、曲順を前後させたりするのも大きな窓のあるお店でのライブならでは。2時間の充実したステージ、ここ最近で一番伸び伸びとした声で歌えた気がします。気持ちよく、楽しかった。近くから遠くからたくさんのご来場ありがとうございまいした。名古屋、また来ます。

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2026年05月26日

夜の科学 in 静岡ーlooking for a summer in the spring(2026年5月23日 @ 静岡 風の街)【ライブ後記】

当たり前のことだけど、浜松よりも静岡は近い。都内の渋滞が始まる前の早朝に出発すればそれこそ2時間くらいで着くだろう。沼津や三島ならもっとだ。東西に長い静岡県の奥深さを思う。2020年に静岡のラジオ局K-MIXで「PRIMECATS RADIO」というレギュラー番組をやるようになって、年に一度は静岡でライブをやれるようになったけれど、静岡市内で演奏するのはとても久しぶりのことで、早めに静岡入りして街を散策したいと思った。お昼過ぎには静岡市に。



散策と言っても結局足が向かうのはレコード屋さんで、まずグッド・タイミン・レコードへ。ここは60年代ポップロックスがめちゃめちゃ充実している。骨董のような美しさを眺めながら、ひとつだけ異彩を放つインディ/オルタナコーナーがあって、そこから何枚か抜いてレジへ。「これはちょっと反りがあって」と店主さんがその場でレコードを試聴させてくれた。とても丁寧なお店。「あのコーナーは」と尋ねると近所のオルタナ音楽好きが何十年も集めたコレクションを毎月100枚売りにくるらしい。僕も通ってチェックしたくなる。サウンドキッチンは昔から有名なお店。街のレコード屋さんの顔をして異様な物量とジャンルで圧倒される。CORNERHOPも老舗レコードショップ、初めて行ったけれどネオアコの充実具合がすごかった。日本中のライラック・タイムのレコードがここに集められているのではないかと思うほど。本屋にも行く。会場の「風の街」のそばにあったヒガクレ荘はお店のセレクションも、バラエティに富んだ貸し本棚もとても面白かった。風の街の1階の大垣書店もクセのある古書店で、控室をもらったのに開演ぎりぎりまでそこで時間を潰してしまう。

さて、風の街というお店は思っていた通りの雰囲気でした。ライブハウスで会って友だちミュージシャンに紹介してもらって知り合ったという流れが美しく、初めての会場という緊張もなくてとても和やか。店主の黒川さんは自身がシンガーで楽器マニアでもあるので、会場にはドラム含めていろんな楽器が。特筆すべきは世界に665本しかないMartinのF-55という超マニアックなギター(僕が使っているエレキギターです)を所有していること。この日のためにメンテナンスして持ってきてくれたので、僕はそれを弾かせてもらいました。同じようで少し違う、不思議な感覚だったな。

当日券で来られたお客さんも多くて満員御礼、お店の常連さんもいらっしゃって、小さなバーはとても親密な空間になりました。黒川さんの歌も雰囲気を和やかにしてくれた。全体的なセットリストをアップデート、久しぶりに演奏する曲も多くて僕自身が新鮮な気持ちで。「歌いたい歌なんてそんなにない」とか嘯く「new sensation」、歌いたい歌は本当はいっぱい。「スティーブンダフィ的スクラップブック」は歌う予定がなかったけれど、あまりにもレコード屋さんでライラック・タイムに出会ったから急遽セレクト。「山で暮らせば」はリクエストをラジオ風に。ちなみにこの日富士山はまったく見えませんでした。

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ライブ前日に書き上げた「one dayーなんということもないありふれた日々の話」という新曲を初めて演奏。静岡名古屋のツアータイトルが「looking for a summer in the spring」、新しい季節を見つけることがテーマだったのでそういう歌になった。とても手応えがあった。少しキーが低かったかな。昨日までなかった歌が今日存在する喜び。同級生が10数年ぶりにライブを見にきてくれたので「ブックエンドのテーマ」を。終演後にはご飯食べたりできてよかった。旅先で旧友に会う嬉しさよ。

店主黒川さんは教員免許を持っていて、お店を始める前は子供たちに音楽を教えていたそうだ。思っていたよりも随分年下で、美味しい魚をいただきながらたくさん話ができて充実した時間でした。朝早くから起きて疲れているはずなのに、夜になっても全然元気だった。旅から、風景から、街から、いろんなエネルギーをもらったのでしょう。楽しい一日でした。静岡、また来ます。

今週末は風の街でハックルベリーフィンがライブだそうです。静岡近郊の方、ぜひに。

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2026年05月19日

月面着陸ー広沢タダシ×山田稔明(2026年5月16日 @ 三軒茶屋 グレープフルーツムーン)【ライブ後記】

デビュー当時、たくさんのバンド、アーティストと同じイベントで競演したけれどその頃の僕は内弁慶で、人見知りで、変な意地を張ったりして、ミュージシャンの友だちを作ることがほとんどできなかった。ちゃんと挨拶したり誰かと仲良くしたりできるようになったのはこの10年か15年くらいのことだと思う。広沢タダシさんとは2000年代初頭に二度共演しているけれど、そういうわけで多分ほとんど言葉を交わさなかったはず。それから四半世紀近く経ってグレープフルーツムーンから2マンを提案されて、彼の歌を聴いてすぐにOKした。“出会いなおし”みたいな再会でした。

デビューしてからしばらく僕は自分の歌の技量について強烈なコンプレックスがあった。歌がすごい人と対バンしたりするとひどく落ち込んだし、嫉妬したりすらしたはずだ、あの頃の自分なら。広沢さんのステージを脇目に見た20年前の僕は舌打ちだってしたかもしれないな、と苦笑いで思い返す。人間の細胞というのは3年から7年のサイクルで全部入れ替わるというから、僕は新しい僕になって広沢さんと再会したのだろう。

グレープフルーツムーンで再会してちょっと気恥ずかしい感じで「お久しぶりですー」と挨拶し、僕が先にリハーサルをして、セッション曲の練習をほんの10分ほど。すっと伸びる声にハーモニーを重ねたり重ねられたりするのが爽快。広沢さんのリハを楽屋から聴いていたら、今日は自分もすごく良い歌が歌えるような気がして、実際そうなった。今年一番気持ちよく歌が歌えたと思う。

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アンコールのセッションではまず広沢さんの「Music has 9 lives」を。タイトルを見ただけで「猫に九生」という諺にちなんでいることを察したが、コロナ禍中に書いた歌だそう。僕もこの日は「生まれ変わる」ことを歌う曲をいくつも歌ったから言葉がシンクロした。最後は僕の「太陽と満月」、声を合わせて大きな声で歌う。この日20年ぶりに出会いなおせて、共演できて、本当に光栄でした。きっかけをくれたブッキング河辺さんにも感謝。

ご来場いただいた皆さんありがとうございました。グレープフルーツムーンの配信はとてもきれいでハイセンス、ライブ配信アーカイブを5月23日までご覧いただけます。

https://premier.twitcasting.tv/c:grapefruitmoon_/shopcart/434238

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2026年05月03日

マキノゲン × 山田稔明ジョイントライブ いつも旅の途中 2026新緑編(2026年5月1日 @ 下北沢 ラプソディー)【ライブ後記】

カスタネッツ元さんとのライブはリハーサルから含めて終演して最後に王将の餃子と焼きそばを食べるまでが全部セットでひとつのイベントだ。いつもMCで話題になる「これで何回目なのかね?」という疑問をはっきりさせるべく過去を振り返ってみたら最初の下北沢ラプソディーでのジョイントライブは2018年6月、それから毎年、2023年からは年に2回開催になったので今回のライブが12回目となる。ラプソディーが10周年ということで2016年からスタートしているので僕と元さんのライブもなかなか歴史のある企画だと言えるでしょう。

毎回完売、満席のお客さんに見てもらえることも嬉しい。どちらか片方のファンというよりもふたりでの演奏を楽しみにしてもらっているという感覚がずっとある。元さんとのステージでしか出さない自分が確実にあるし、元さんもそうなのかもしれない。この日は「トム」という曲を初めてカバー、元さんは「予感」を元さんらしく歌ってくれた。「歓びの歌」みたいなもとから“エモい”曲に元さんにハーモニーをつけてもらうとさらに熱くなる。僕も「ムーンパレス」は本来出ないキーのコーラスを必死で。

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2月にCLUB QueでカスタネッツとGOMES THE HITMANの2マンをやったとき、僕は愛猫ママンの介護の真っ最中で、会場入りして元さんに「実は」と打ち明けた。元気もなく面白いことのひとつも言わない僕に元さんはとても優しくてライブの後も気遣う連絡をくれてとてもありがたかったから「最後のお願い」をふたりで歌うのがとても感慨深かった。「バックパッカー」は今回初めて演奏したけれどとてもいい曲だと思いました。

ライブの翌日が忌野清志郎さんの命日だということで、元さんは「デイ・ドリーム・ビリーバー」、僕は「500マイル」と清志郎さんが日本語詩をつけた洋楽ポップスをカバーした。言葉の人だったということを再認識。この2曲もハモるのが気持ちよかった。僕が選んだもう一曲のカバーはかまやつひろしさん「ノー・ノー・ボーイ」、スパイダーズの曲だけれど、この日はかまやつさんと玉置浩二さんがテレビ番組のセッションでやったバージョンを参考にした。元さんは奥田民生さんの「息子」を。以前井上陽水さんとの「ありがとう」をやったこともあるし、元さんは民生さんが好きなのだな。

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フィッシュマンズのカバーというのも12回連続でやってきたことになる。初期の楽曲にこだわって選んでいるのでもう残すところ少ないなか、今回は「パラダイス」。とても良い感じになったと思います。とても熱のこもった「Through」、声の重なりが気持ちいい「hanalee」で本編終了。

アンコールは「浮草」。この曲をふたりで作ったのは2000年代の中頃だったはずで、20年くらい経っているけれど、歌うと毎回新鮮。僕はそのとき作ったデモをなくしてしまった。元さんは持っているのかな、聴いてみたい。最後はボ・ガンボス「トンネルぬけて」。満月1日前の大きな月が窓の向こうにきれいに映る5月の夜でした。この日の模様はツイキャス配信にて5月15日までアーカイブをご覧いただけます(こちらから)。また秋に元気に会えますように。

この日久しぶりに手描きのフライヤーを作りました。こんな感じ、記念に。

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2026年04月22日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽65(2026年4月19日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

少し間が開いて、一ヶ月半ぶりくらいのフルサイズのライブを昼夜2回、という下北沢レテ公演でした。いつもみたいに曲目を追っていくのではなく、今回はなんとなく全体的な心の動きみたいなこと振り返ってライブ後記を綴ってみたいと思います。ちょうど1年前の4月19日も昼夜公演、そのときはママンが屋外に脱走中で一睡も眠れないまま朝を迎え敢行した記憶に残る日でした。あれから1年経ったわけです。

初夏を思わせる陽気なのも去年と似ている。今回のライブは「夏の日の幻」「最後のお願い」「猫のいた暮らし」と続くオープニングは昼夜共通だったけど『新しい青の時代』を昼と夜にわけて全部演奏してみようと思ったのでかなり内容の違う2ステージに。

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久しぶりのステージを終えてあらためて思うのは「やっぱり自分はライブが好きなんだな」っていうことで、これまで僕は「悩み事や心配事があったり気分が沈み気味なときもステージでお客さんを前にして歌っているとそれらから解放されて良い気分になれる」と思っていたのだけど、この日はちょっと感覚が違った。自分の歌声やギターの演奏が噛み合うとすーっと楽曲が何のひっかかりもなくスムーズに流れ出していって、とても開放的で気持ちがいい。無理がない、という感じ。逆に少し歌いにくく感じたり、発声や音程が不本意だったり、ギターをミスったりすると途端に自分と向き合うモードになって開いていた扉が少し閉まる。レテのライブの醍醐味は、自分自身をどれだけ解放できるかなのだな、と思った。猫をかぶっていない自分がどれだけ自分らしく歌って話せるか。つまり本当の自分で歌えるか。

そもそも僕は歌を歌うときに誰かを“感動させたい”と思ったことがない。感動とは“させる”ものではなくて、自発的に心がふるえて“感動する”ものだ。だから「感動しました」と感想を告げられると、ああ嬉しい、感動してくれたんだ、よかった、と思う。癒しというのも同じで、「誰かを癒したい」と思うのは自分的にはやっぱりちょっと違ってて、それでも「癒されました」って言われるのは全然嫌じゃない。僕ができることは提示することであり、押し付けたり無理やり何かをプレゼントすることではない、と昔からずっと考えてきた。ライブ=お客さんの前で歌うこと、それが好きっていうのはきっと考え方の交換・交歓なのだな、とこの日のライブを終えて腑に落ちた。

昼の部で自分の演奏に納得がいかなくて「あさってくらいの未来」を2回歌って、夜の部でもう一回歌った。そのなかにある「“うれしい”や“かなしい”じゃなんにも伝わらない気持ち、複雑な感情をわかりあえたらいいな」「“愛しい”や“恋しい”や大げさな愛の誓いじゃ言えないあいまいな感情が伝わればいいな」というフレーズ、自分はもうずっとこの気持ちで歌を歌い続けているのだなあということにあらためて気づく。この日は少し話しづらい話題のなかで何度も言葉を詰まらせてしまったりした気がするけれど、それが正直な自分の思うところなので、“複雑で曖昧な感情”が伝わればいいなと思った。

しばらく前から時間をかけて読んでいた土門蘭著『ほんとうのことを書く練習』を読み終えたのはレテのライブが終わってしばらくしてからのことで、その本の後半に「目指すのは“共感”ではなく“理解”」という章があった。書き手は読者に「共感」を求めることはできない、読まれる際のゴールはあくまで「理解」に設定すべきだ、という旨の内容だったけれど、それでもそこからにじみ出るのは共感への希求だと感じた。理解する(してもらう)こと、そして共感する(してもらう)こと。そんなコミュニケーションがいいなと思う。

僕はこれからもまたずっとステージから「こんなことを思ったんです」と話して「聴いてください」と歌を歌う。誰かの耳にそれが届いて、理解してもらったり、共感してもらったり、そうじゃない場合もあるかもしれないけれど、そうやって音楽が人間と人間の隙間を埋めていくのがいいな、と思いました。下北沢レテでのライブ、とても楽しい一日だった。ご来場ありがとうございました。

toshiakiyamada ・ 山田稔明/あさってくらいの未来
  
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2026年03月23日

芝生蚤の市 2026春(2026年3月20日 @ 吉祥寺 PARCO 屋上)【ライブ後記】

先週、吉祥寺PARCO屋上での第5回「芝生蚤の市」はあいにくの天気に見舞われて、ご来場の皆さんも出店者の皆さんもなかなかタフな一日になったかと思います。天気予報がどんどん外れて持ちこたえるはずだった空模様が雨になってしまいました。それでも朝からたくさんの方が駆けつけてくれて、とても心強かったです。僕はトップバッターでサウンドチェックと前説的なライブを。最初テントの下で1曲、雨がおさまってきたのでステージに移動して歌いました。その後ステージをテントで覆うようにしてステージを続けましたが、モノトーンの空の下でなんとか演奏できたのは「晴れ男」としての意地のおかげかもしれませんね。

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タカハシペチカさんと藤田まゆみさんのTagai Tigai、雨のなか楽しい演奏を披露してくれました。大道芸みたいな風情があって、目にも耳にも面白かった。アコーディオンの藤田さんは去年に続いて。去年は暑くて大汗、今年は極寒でカイロ必須という状況を共有できて嬉しいです。

高橋久美子ちゃんはチガヤ倶楽部として出店もしていて、この日のステージでは「黒糖トーク」という謎の演目名が記されていたのだけど、「なにを話すの?」と聞くと「山田さんとトークします」というので、本当に1秒の打ち合わせもなく出たとこ勝負の30分を楽しみました。絵本「こくとう、ぴょ〜」の読み聞かせも初見でトライしてうまくいって楽しかったな。

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初めてお会いする井上大地さんと竹廣類さんのデュオ。リハーサルのときにフォスターの「Hard Times」を歌われていて、そのアメリカーナ感に感心しながら聴き入る。作られて100年経っている歌を歌うお二人は古いアンティークが集まる芝生蚤の市にすごく似合っていると思いました。素晴らしい演奏でした。繋いでくれたシカゴキカクに感謝(Tagai Tigaiもシカゴキカクが呼んでくれました)。

最後は盟友五十嵐祐輔くん率いるfishing with john。もう雨は降らないと信じてステージからテントを移動。彼らの音楽を天井のない空間で聴いてみたかったのです。寒がりの五十嵐くんはコートとマフラーをつけたまま演奏する“らしさ”を見せ、他のメンバーもいつものように楽しそうに演奏していて、彼らに出てもらってよかったなあと嬉しくなりました。寒いなか見届けてくれたお客さんみんなにも「ありがとう」と「おつかれさま」を。

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振り返ってみると、天候に左右されて昨年の入場者数には届かなかったそうですが、それでもあの雨のなかでは健闘したのでは?という結果。特にテントのない出展者の方は心折れるような冷たい雨だったと思いますが、これはこれで良い経験になって、あのとき寒かったよねえとニコニコしながら思い出す記憶に昇華したらいいなと思いつつ、秋に開催予定の次回に向けてまた新しい準備を始めます。

素晴らしい秋晴れに恵まれますように。今からお祈りを。  
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2026年03月21日

高野寛・advantage Lucy・山田稔明「射手座と乙女座」(2026年3月14日 @ 吉祥寺 キチム)【ライブ後記】

まだキチムでのご褒美みたいな時間から1週間しか経っていないのかと気づいて、久しぶりにライブ後記を書こうと思います(ママンを見送って以来気力がなくて「ちよだ猫まつり」から書いてなかった)。昨年12月、高野寛さんとitokenさんの三軒茶屋でのライブに僕とadvantage Lucyのふたりが足を運んだことをきっかけに生まれたこの「射手座と乙女座」公演。高野さんが旗を振って光の速さで会場やいろんなライブ詳細が決まっていきました。この日のステージ構成も高野さんが大きな流れを考案。高野先輩のその牽引力がすごくかっこよかったです。僕は吉祥寺でみんなを迎えるということで終演後打ち上げ用のお弁当を調達。いいお天気で満員御礼、立ち見も含めて大盛況となりました。

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トップバッターは僕。井の頭公園の桜のつぼみはまだ硬いけれど木々の写真を撮ると薄っすらと桃色の空気をまとっているのが不思議で、それが春の兆し、ということで「予感」でスタート。GOMES THE HITMANが初めて迎えるプロデューサーが高野さんだったという世界線もあった?という話から杉真理さんと作った「午後の窓から」、奇しくもこの日は杉さんの72回目のお誕生日でした(杉さんはうお座O型)。高野さんに聴いてもらいたくて新曲「音楽は魔法?」、ルーシーアイコちゃんと切々と猫を見送る話をした流れから「最後のお願い」を。「lucky star」「my favorite things」と客席の皆さんみんなが手拍子で盛り上げてくれた。この日は客席からの波動、バイブレーションがとても心地よかったです。

僕の演奏が終わってルーシーのふたりを呼び込んで1曲セッション。機材の転換なくシームレスに進行していきます。GOMES THE HITMANの「拍手手拍子」(2001年)を選んでくれたのはアイコちゃんで、僕はこの曲を四半世紀前GAPCツアーで彼女が歌った歌声を鮮明に覚えていました。時が経ってまた一緒に歌えること、感慨深い。

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ルーシーのステージ、ママンに捧げられた歌に感動。昔から知っている歌も新しい曲も石坂さんとアイコちゃんのふたりだけでの演奏っていうのが新鮮で、しかしやっぱり二人が “advantage Lucyの核心” っていう感じがした。MCで語られた高野さんのエピソード、オープンカーの話なんかは僕も四半世紀に聞いたことがあったので「なんにも憶えてない」っていう高野さんの返事も含めて面白かった。高野さんが加わっての「めまい」はとても贅沢だったな。

高野さんの演奏も素晴らしかった。自作エレキギター(ここで読めます)から繰り出される妙技よ。冬の終わり、春の始まりに「All Over, Starting Over」が聴けて嬉しかった。白眉は米津玄師のカバー「さよーならまたいつか」、僕も朝ドラ「虎に翼」で毎朝聴いて耳に馴染んだ歌だけどとにかく複雑なコード進行。それを数ヶ月かけて練習して自己解釈して歌う高野さんの研究者気質がすごい。高野さんは飽くなきトルバドールだ、といつも思う。

アンコールはまず高野さんと僕で「太陽と満月」、ギターソロで火がついた。10年前のレコーディング、高野さんは持ってきていたメインギターのFender ストラトではなく、当時僕が買ったばっかりの1960年代製“チープ”ヴィンテージ Harmony Stratotoneを面白がって弾いたのだ、CDで聴けるあのギターソロを。

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そしてルーシーのふたりも加わって全員で「夢の中で会えるでしょう」。お客さんのコーラスの声、会場の多幸感がすごかったですね。この曲も高野さんのギターソロが熱かった。まさに大団円という感じでした。お昼の会場入りからずっと、片付けてみんなでお弁当を食べるまで、すべての時間が楽しくて心地よかったです。楽屋でのおしゃべりも機材の話から健康についてのあれこれまで。花粉症デビューした僕、例年通り鼻ノドつらい思いをしているアイコちゃんに高野先輩は症状を軽くすると話題のカルダモンの種をライブ後すぐに送ってくれました。

カルダモンをポリポリ噛みながら、あの日のことを思い返しながら、この後記を書いています。またこのメンバーみんなで集まれたらいいな。3時間座りっぱなしだった皆さんのおしり、立ちっぱなしだった皆さんの足、おつかれさまでした。たくさんのご来場に感謝を。

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2026年02月10日

ザ・カスタネッツ with ゴメス・ザ・ヒットマン(2026年2月8日 @ 下北沢 CLUB Que)【ライブ後記】

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1月のカイヌシゆうさくくんとのエレキギター弾き語り共演に続いて今年2回目の下北沢CLUB Que。やっぱりオールスタンディングのライブハウスはワクワク感がちょっと違いますね。GOMES THE HITMANは先攻。この日は朝から雪、思ってたよりしっかり降って真っ白な景色のなか下北沢に向かうころには雪が少しずつ溶けていったので、オープニングの「tsubomi」はとてもこの日に似合っていました。最新のライブを29年前に初めて作ったCDに入っている曲で始める感慨深さ。「手と手、影と影」「星に輪ゴムを」と続けたのはこの2曲を元さんがとても好いてくれているから。バンドでの演奏をどう聴いてくれたかな。カスタネッツギター小宮山さんを呼び込んで「春のスケッチ」、コミさんのギター、とても艶っぽくて大好きなのです。もっと弾いてもらえばよかったよ。

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堀越メンバーがギターを持ち、初めてのトライ「魔法があれば」。PLECTRUM高田タイスケくんが生み出してくれたギターアンサンブルを4人で再現できた。また歌が生まれ変わった感じがありました。「レモンティーと手紙」もライブハウスに似合いますね。この歌、終演後カスタネッツドラムの阿部さんから褒めてもらって嬉しかった。「余韻」も早く音源化できたらいいな。

2001年の「饒舌スタッカート」リリースから25年、ということは4人編成になってから四半世紀だ。25年の想いを巡らせて「拍手手拍子」そして「饒舌スタッカート」。こんなにライブハウス映えする曲があるんだな、うちのバンドには、と新鮮な気持ち。最後は「雨の夜と月の光」。1時間にぎゅっといろんな曲調を詰め込んだベスト盤みたいなステージでした。

カスタネッツのステージ、素晴らしかった。休まずずっとワンマンライブを定期的に続けている力強さと貫禄がありました。好きな曲ばっかりでうれしかった。アンコールで僕と堀越がステージ加わって「ムーンパレス」を。元さんとふたりで演奏するときよりもキーが高いのでおのずとテンションも上がってメンバー入りしたみたいな感覚がありました。ボ・ガンボス「トンネルぬけて」は元さんとふたりでアンコールの最後に演奏するのが定番の曲ですが、誰かがブログのコメント欄にリクエストしてくれたことがきっかけでバンドサウンドで歌えました。堀越アコーディオンも効いてて、バンドっていいなあと思った。

終演後に「名前はずっと知ってたんですけど聴いたことなくて、今日初めて観てすごく良かったです」とCDを買ってくれたカスタネッツファンの方がいて、そういう告白すごく嬉しい。雪景色も相まって楽しい一日でした。また元さんとは春、5月にふたりでライブを。この日のライブ配信、アーカイブが15日までご覧いただけますのでぜひこちらから。

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2026年01月27日

アイが大きい基山町音楽祭(2026年1月25日 @ 佐賀 基山町民会館 大ホール)【ライブ後記】

2021年から毎年開催、今年で6回目となる故郷佐賀県基山町の音楽イベントは3回目から「アイがいっぱい基山町音楽祭」というタイトルに変わって、今回は町出身のゲストとして僕と、さらに大人気お笑いコンビのどぶろっくお二方も出演、というお祭りになりました。イベント開始、最初の見どころとして、どぶろっくと中学校吹奏楽部とのセッションやテレビ等でお馴染みのネタを生で見ることができました。

主役は町で活動する音楽グループ、本編が始まって僕はどぶろっくのふたりと司会MCの方と幕間を繋いでいくおしゃべり。結局4時間くらいずっとステージ袖にいて、10組全部の演目を眺めるという、いつにも増してたっぷりとした長丁場となりました。朝10時入りしてリハーサルだったからまさに音楽の一日っていう感じ。

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最後の最後、僕が歌うときになっても会場にはたくさんのお客さんがいてくれて、海のように深い自然のホールリヴァーブも手伝ってくれてとても気持ちのいい歌が歌えました。今回のセットリストを考えるときのこと。仲の良い(ほんの数人の)同級生LINEになんとなく僕が「なんか聴きたい歌ある?」と投げかけてみると、間髪入れず、みるみるうちに「あれが聴きたい」「これが聴きたい」「久しぶりに〇〇も歌って」と曲名がいくつもあがって、なんだか僕はそれにすごく驚いて感動したのです。で、僕はその意見のほとんどを採用して「手と手、影と影」「tsubomi」「光の葡萄」(これはMCの前口上も含めてリクエストされた)「最後のお願い」「ブックエンドのテーマ」「SING A SONG」そして「my favorite thinigs」と30分のステージを歌いました。終演後に「全部歌ってくれたやん!」と盛り上がる同級生。でもきっとそれがこの日歌うのに一番ふさわしい曲だったんだろうなと思うのです。

終演後もたくさんの方が声をかけてくれた。古い友達、母のご友人方、親戚、従兄弟、姪っ子も来てくれてた。遠方からいろんな企てを持ってきてくれたファンの皆さんにも心から感謝。普段なかなか来ることのできない地元で「また歌いにこんね」と優しい言葉をかけてもらえる幸せよ。くたくたになった一日でしたが、一日中ずっと楽しかったです。すっかり日が暮れて友だちとご飯を食べにいって、楽しい話よりも亡くなった友人とか病気の話とか世知辛い話とかのほうが多かったかもしれないけれど、最後はみんなニコニコしていて、やっぱりそんなときに思うのは「みんなが元気でそして幸せでありますように」ということで、きっとまた来年も僕はこの町で「ブックエンドのテーマ」を歌うんだろうなと思いました。

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2026年01月22日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽63(2026年1月21日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

今年最初の下北沢レテでの定期演奏会。現在位置再確認、いろんな実験の場であり、ここでしか歌えない響きと歌がある特別な空間、今年もよろしくお願いします。27年前の1月21日にGOMES THE HITMANはメジャーデビュー作『neon, strobe and flashlight』をリリースしました。デビュー記念日のライブはデビュー作から「新しい季節」でスタート。同じく『neon, strobe...』から「夕暮れ田舎町」は故郷の風景を歌った歌。「ONE」にリクエストが来たのを昨年のライブで歌ったので「pilgrim」をかわりに。

未発表曲「字余りのメロディ」と「slope song」はキラキラしたデビュー当時の名残みたいな歌、気恥ずかしくもとても新鮮。「こんな夜は」は淡々と想いを紡いたフォークソング。リクエストがなかったら演奏する機会のない曲たちだけれど、誰かの心のなかにあるということがわかるとやっぱり嬉しい。2001年1月24日に「饒舌スタッカート」というシングルをリリースし、今年でなんと四半世紀、25年が経つ。ということでこの日は「饒舌スタッカート」収録曲をすべて演奏。「饒舌」はみんなで歌った。ギターソロまでハミングで。「拍手手拍子」も「ねじを巻く」も手拍子や声を添えてくれた客席のみんなに感謝。楽しかったよね。

久しぶりに歌った「音楽は魔法?」、「光の葡萄」はギタレレで。今年のレテでは毎回英語の歌を取り上げようと思って、まず思いついたのはスティーブン・フォスター作品。「Hard Times」は苦しみを越えていく力強く優しい歌。続けてベット・ミドラーが歌った名曲「The Rose」、なぜこの曲を歌ったかはMCを聞いた会場のお客さんだけが知っている。本編最後は「lucky star」。

アンコールはまたデビュー作から「tsubomi」、季節的には少し早いけれどこの日に歌っておきたかった。ラストは「my favoriite things」、どんどん歌声が大きくなっていくのが楽しい。満員御礼、平日の夜遅くまでありがとうございました。凍えるほど寒かった、しかし、とても良い夜。今年も下北沢レテでのシリーズ、よろしくお願いします。

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2026年01月14日

山田稔明×カイヌシゆうさく “道化師と案山子の音楽会”(2026年1月11日 @ 下北沢 CLUB Que)【ライブ後記】

1年で最初のライブが下北沢CLUB Queというのは珍しい。デビュー以来本当にたくさんお世話になっているハコだけれど、ソロでの活動が増えるにつれ出演する頻度が減っていたから今回年始に声をかけていただいて本当に嬉しかった。当初予定していたラインナップがスケジュールの都合でNGになって、それでもこの日程で何か、ということでカイヌシゆうさくくんとの2マンを提案して、晴れて「道化師と案山子の音楽会」実現しました。

この日の内容についてゆうさくくんとは事前打ち合わせや練習の時間はなく(彼は沖縄なのでね)、LINEで端的なやりとりをしたくらいで本番当日を迎えて、それでも「大丈夫なのかな、これ」とかそういうことは全然思わなくて、いろんなことがうまくいって楽しくなる予感しかなかったのは不思議。大丈夫、というキーワードがライブ中に何度か出てきたけれど、そう「大丈夫、大丈夫」と思っているうちに開演時間に。

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ゆうさくくんのステージは今回も意欲的で素晴らしかった。沖縄の歌は良い意味で予想外の激しさ楽しさがあった。僕の歌に「道化師」が出てくる曲があるからゆうさくくんも「案山子」が出てくる歌を歌いなよ、と僕がなんとなく深い考えもなく送ったエディ・リーダーの「Scarecraw(=かかし)」に日本語詞をつけてくるとはこれも予想外で、「Oh scarecrow wherever you go」という歌い出しに「おはよう/どこいくの?」と韻を踏むセンスがいいね!と思いました。エディ・リーダーはフェアグラウンド・アトラクションのボーカリスト、とてもいい曲なので興味のある方は検索して聴いてみてください。

僕がむぎちゃんやゆうさくくんと共演するときはソロ楽曲が多い傾向があったのでこの日はあえてGOMES THE HITMANの曲を冒頭2曲「星に輪ゴムを」と「手と手、影と影」、そしてエレキギター弾き語りで演奏するのが楽しい「三日月のフープ」とライブハウスの“LIVE”な響きを楽しみました。そして早速ゆうさくくんを呼び込んで僕はエレキからギタレレに持ち替えて「ニャンとなるSONG」、これも前日に急に決めた選曲、音源より1音キーを下げた少し落ち着いた(ギタレレ伴奏で少し頼りない)「ニャンとなるSONG」になりました。そのままギタレレで「光の葡萄」、この大きな曲(だと自分では思っている曲)をポロポロとナイロン弦で弾き語るのも新鮮でした。

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バックトラックとともに演奏した「最後のお願い」、いつもみんなが歌うラララで感動してしまう「日向の猫」、そしてどんどん歌声が大きくなっていく「my favorite things」、客席に見えるたくさんの顔がニコニコしてて良い眺めでした。再びゆうさくくんを呼び込み、ステージ上手にあるドラムへ誘う。今回せっかくのライブハウスなのでギターとドラムでのセッションがやりたかったのです。やるなら難しい曲のほうが燃えるなと思ってGOMES THE HITMAN「笑う人」、難しいことに加えて、道化師=CROWN=ピエロがいつも笑っているからという理由で選曲しました。夢から覚めて笑う人。そして“道化師”が歌詞に登場する「歓びの歌」もゆうさくくんがドラムとコーラス。ほとんどぶっつけ本番だったので相手の声をモニタースピーカーに返す余裕もなかったのだけど、配信を観てみたら彼のドラムもコーラスも素晴らしくてちょっと感動してしまった(ぜひ皆さんも配信アーカイブご覧ください)。このチャレンジ、やってよかった。

むぎの「天国かもしれない」は音源には入ってないかもしれない自分流のコーラスを重ねるのが好き。この曲を聴くといつでもむぎと出会った2017年のフジロックの風景を思い出します。最後は「lucky star」を皆さんの手拍子とともに。やっぱりハーモニーの響き合いが気持ちよくて、もっと歌っていたいなと思う。ダブルアンコールの拍手がやみませんでしたが、腹八分目でまたやりたいなっていうくらいがいいのかもね。またやりましょうね。

配信アーカイブを1月18日までご覧いただけます。ご来場叶わなかった方、もう一度時間を巻き戻して観たい方、ぜひこちらからご視聴ください。

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2026年01月05日

太陽と月のメロディー(2025年12月31日 @ 吉祥寺スターパインズカフェ)【ライブ後記】

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2025年最後のステージ、ちょうど50本目のライブは恒例の吉祥寺スターパインズカフェ大晦日の「太陽と月のメロディー」。振り返ると2015年からずっと出演しているので11年目の大晦日ということになります。青木慶則くん、高橋徹也さんと旧知の音楽家の歌をしみじみ聴いて自分の出番。なんとなく「予感」を久しぶりに歌いたくなって1曲目に。同じ理由で「歓びの歌」を大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせるように。「明日は今日と同じ未来」は関西ツアーからずっと今の自分の気持ちに同期していた歌。明日になったら新しい年を迎える今日という日のために。

今年書いた新曲「最後のお願い」と「夢の続き(imaginary)」、自分にとって2025年を象徴する2曲でした。今年を締めくくるのはやっぱり「my favorite things」、あれ?少し時間あまったから「sweet december」をひと節歌って歌いおさめ。最後の最後までご来場いただき歌を聴いてくださった皆さんありがとう。気にかけて想いを送ってくださった皆さんにも感謝を。

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話したり鳴らしたりーtalkin' & playin’ vol.2(2025年12月29日 @ 大阪 本屋 亜笠不文律)【ライブ後記】

2025年3月31日にオープンした本屋 亜笠不文律。5月に初めてトーク&ライブイベントをして、1年を振り返る年末に再び再訪。阿倍野のチンチン電車の風景が好き。年末の焦燥感も加わっていよいよ押し迫ってきたな、という感じ。お昼に開場、忙しい時期にたくさんの方が来てくれて嬉しかったです。2階カフェスペースにて、まずはトーク。店主アガサ・ジューンさんはGOMES THE HITMAN/山田稔明を四半世紀愛聴してきた人、静かで熱いその想いを訥々と語る姿が印象的でした。この時代に本屋をやっていく大変さは想像以上だと思う。僕の2025年を表す漢字は「翻」でしたが、店主は「抗」だと。書店業界の情勢に抗い続けてほしい。

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ライブはマイクもスピーカーもない、完全生音での演奏。セットリストは春に続きアガサ店主が半分楽曲を選んでくれました。前回も「点と線」で始まったのではなかったかな、「好きな歌を聴いて読みかけの本で手遊びして過ごした」というフレーズと背景に並ぶ本が呼応する。「どこへ向かうかを知らないなら」も店主セレクト。“朗らかな気分でいたいときにいつも聴いている歌”というのが選曲基準とのこと。「一角獣と新しいホライズン」もそう。「sweet december」を歌うのは今シーズンこれが最後かなと思って心をこめて。ハレルヤ、ララララ。

このあたりから会場のお客さんの歌声がどんどん大きく「午後の窓から」ではサビのコーラスパートをみんなが担ってくれるという新しい響き。みんなすごい。感動する。「拍手手拍子」もみんな大きな声でやまない手拍子。声を枯らして「ハミングバード」を歌い終えてもまだ歌い足らず、前日に続いてまた「僕はネオアコで人生を語る」、この曲は僕が書いた歌のなかで一番キーが高い曲。アマチュア時代、自分の声域というものを知らなかったときに書いたのを30年近く経った今、必死で声を振り絞って歌う面白さ。関西3日間の最後は「my favorite things」、みんな一緒に歌ってくれて本当に嬉しかった。ありがとうございました。アガサ店主、流石の楽曲セレクトにも感謝。終演後、ご来場のお客さんたちがこぞって本を選んでレジに並んでいる風景が壮観でした。僕も本を2冊買いました。

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チャッツワース岸本夫妻が雲州堂公演に続けて亜笠不文律まで足を運んでくれたのもビッグサプライズで、いろんな話ができてよかった。すっかり夕暮れになってから東京に向かって走り始めて、その日のうちに帰り着くつもりだったのが全然無理で、愛知県あたりでもう一晩休んで次の日の朝に帰宅。年末の長い旅でした。お世話になった皆さん、メンバースタッフのみんなに心から感謝。  
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GOMES THE HITMAN - YEAR-END MEETING in OSAKA “赤と青、緑、そしてあらゆる中間色の魔法”(2025年12月28日 @ 大阪 event space 雲州堂)【ライブ後記】

奈良でお昼まで過ごして大阪へ移動。年末の街はやっぱりざわざわと賑やかで、年を越す準備がまったくできてない僕はちょっと気が焦ってしまう。ホテルでセットリストをぎりぎりまで吟味(最近もうアーリーチェックインとかレイトチェックアウトばっかり)、夕方に雲州堂入り、限られたリハーサル時間ぎりぎり使って最終チェック。須藤さんは新幹線、デッキに立ちっぱなしで大阪まで辿り着いたらしい。雲州堂のステージ上、メンバーの距離がぎゅっと近い。今年最後の4人のGOMES THE HITMAN。

オープニングは下北沢440と同じく「sound of science」から「愛すべき日々」、「北風オーケストラ」「keep on rockin'」と熱量高い楽曲が続きました。いつも大阪のライブに来ていろんなことを手伝ってくれる母のきまぐれドラムの川本くんにタンバリンで加わってもらって「黄昏・夕暮れ・夜明け」と「溶けて死ぬのさ」。16ビートのアクセントが効いてすごくよかった。「夜明けまで」「情熱スタンダード」「笑う人」と『mono』楽曲が大阪では人気がありました。

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「明日は今日と同じ未来」から堀越ギターパート。「memoria」ではお客さんのコーラスが大きな声で聞こえてきて嬉しかった。レア曲へのリクエストで「slope song」、これは2年前に1回だけライブで披露した過去の未発表曲でした。そして「夢のモザイク」という2003年の未発表曲を僕リクエストで演奏。どんどんしっくり体に馴染んできた。「RGB」「それを運命と受け止められるかな」「手と手、影と影」という『omni』『ripple』を行き来する流れはなんだか音がかたまりになって圧倒的な響きだったなと感じました。なんというか、すごくエモかった。「ブックエンドのテーマ」「sweet december」、そして本編最後は「baby driver」。オールリクエスト、たっぷり長くクタクタになるセットリストだけど、後半になるにつれてさびしくなるのです。

アンコールは堀越ギターから始まる「饒舌スタッカート」、爆音で大人げないけれど、まだこんな演奏を楽しめることが面白い。そして「僕はネオアコで人生を語る」が続くのがリクエストライブの醍醐味かもしれない。初めて出したCDの1曲目に入っていた曲を2025年の最後に歌うなんて。最後の最後は「雨の夜と月の光」でお客さんみんな立ち上がって楽しく踊ってくれました。いい眺めだった。みんな楽しそうで。今年はGOMES THE HITMANのライブは関東ばかりだったので、年末ぎりぎりに大阪で演奏できて本当に良かったです。2026年も関西で歌いたい。たくさんのご来場ありがとうございました。またみんなで集まりましょう。終演後メンバーは居酒屋で忘年会。2025年をしっかりと締めくくりました。

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GOMES THE HITMAN [TRIO THE GOMES ] “トリオで古都へトコトコ”(2025年12月27日 @ 奈良 ボリクコーヒー)【ライブ後記】

年末の関西3日間を振り返ります。仕事納めのあとの交通渋滞が未知で真っ暗な真夜中から奈良に向かって走りだした12月27日。静岡を走るときの朝焼けがとてもきれいでした。奈良へは予定していたよりも随分早く着いて、ゆっくりと準備ができたことがよかった。僕とキーボード堀越、パーカッション高橋のトリオ編成、本当に久しぶり。選曲からなにから新鮮で、昔あれだけトリオ演奏してたはずなのにどうやっていたか思い出せない記憶をひもときながら。会場のボリクコーヒーはとても素敵な可愛いお店。マトリョーシカに見つめられながらのステージ。

夕方の日差しのなか、ならまちの路地を少し散歩。コンビニに行って帰ってくるだけでも風情のある散策ができた。思っていたよりも観光客の数は少なかったかな。バンド史上初の奈良、そして初めての会場に関西から、遠方からもたくさんお客さんが駆けつけてくれました。和やかな雰囲気のなかライブがスタート。

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ボリクコーヒーが素敵なカフェであることにちなんで「coffee」「レモンひときれ」と“喫茶系”ソング。その後にも妙に珈琲紅茶が出てくる曲が多かった気がします。無意識のセレクト。『cobblestone』期の楽曲が多くなるのはきっとその頃が一番インストアライブを3人でやっていたからなんだと思う。「お別れの手紙」は堀越メンバーがボーカル。3人で演奏する「午後の窓から」は経験値が乗ってきっと四半世紀前よりもすごく上手でいい演奏。「北の国から」を久しぶりに。この曲をけっちゃんが歌うのも聴いてみたい。

「saturday song」からは堀越ギターコーナー。12月のライブで「レモンティーと手紙」はこの日のみの演奏、アコースティックな少し大人な「レモンティー」でした。僕が奈良でやるなら、この曲!と一番にセレクトしたのが「男なら女なら」、“奈良=なら”のダジャレ。ライブ中盤からラララのコーラスは「ナララ」にしたら楽しいことに気づいてみんなに強要。歌声がたくさん重なる気持ちのいいライブになりました。GOMES THE HITMANでこういう響きはあらためて新鮮でした。3人編成もまた機会があったらやってみたい。

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早起きしたぶん夜になったらヘトヘト。ごはんも打ち上げもせず三々五々それぞれの宿へ。変わらない部分と変わった部分、長くバンドをやっているとそういうコントラストが面白い。奈良の夜はしんしんと冷えていましたが、心はほっこりあたたかでした。急なお願いを快く受けてくれたボリクコーヒーさんに心から感謝。会場いっぱいのお客さんたち、ご来場ありがとうございました。

奈良に宿泊するのはとても久しぶりで、翌朝奈良公園でぼーっとしてみました(レイトチェックアウトしようとしたら値段が高くてびっくりしちゃって)。NAOTやFUAIにも寄れて、ボリクコーヒーの姉妹店カナカナの丁寧で美しい、おいしいお昼ご飯を食べることができて、慌ただしい旅の間の癒やしの時間でした。また奈良に来たいです。

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2026年01月02日

LIVE 2025ー記憶と記録

振り返って数えてみて、2025年はちょうど50本のライブをやりました。関東近郊のいろんな初めての街・会場、関西や名古屋、静岡、札幌に行けたことも嬉しい。継続して尽力してくれる心強いサポーターの皆さんのおかげです。一緒に演奏してくれるGOMES THE HITMANのメンバー、山田稔明ソロで素晴らしい演奏で歌を何倍も高みに昇らせてくれるみんな、共演者の皆さん、応援してくれる皆様、いつも心強いスタッフみんなに胸いっぱいの感謝を。年末はちょっとスケジュールを無理したような気もしましたが、自分にとってはとても意味のある旅になりました。

秋には『シャーとニャーのはざまで』という新しい作品をリリースすることができましたが、本当に作りたいものはまだ形にできないままでいます。楽器を演奏して歌を歌ってそれを直接聞いてもらうこと。いつまで続けられるのだろうか、いつまでできるんだろうか、ということをいつも考えてしまう。今年はどうなるか。ちょっとだけ体も喉も休めてぼんやりしているところです。また何度でも会いましょう。今年もよろしくお願いします。

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<LIVE 2025ー記憶と記録>

1月12日(日)@ 千葉 ANGA GOMES THE HITMAN LIVE2025 “Band de Bel Canto”
1月18日(土)三軒茶屋 グレープフルーツ・ムーン 山田稔明 “この街はまるでーGrapeful City Lights”
1月26日(日)佐賀県 基山町民会館大ホール アイが大きい基山町音楽祭

2月2日(日)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽57”
2月16日(日)@ 千代田区役所 ちよだ猫まつり2025 チャリティライブ

3月2日(日)@ 飯田橋・神楽坂天窓 “夜の科学 in 神楽坂ー注文の多いテストラン”
3月23日(日)@ 吉祥寺 PARCO屋上 “芝生 蚤の市”
3月28日(金)@ 横浜 サムズアップ GOMES THE HITMAN LIVE2025 “Band de Bel Canto YOKOHAMA”

4月5日(土)@ 三軒茶屋 グレープフルーツ・ムーン “Soft Package 4 - 同窓会 Season 1 -” with 青木慶則、advantage Lucy
4月19日(土)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽58”[追加昼公演]
4月19日(土)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽58”


5月10日(土)@ 神戸 旧グッゲンハイム邸 “夜の科学 in 神戸 with チャッツワース〜カフェの厨房から”
5月11日(日)@ 大阪 本屋 亜笠不文律(あがさふぶんりつ) “話したり鳴らしたりーtalkin' & playin’ vol.1”
5月16日(金)@吉祥寺スターパインズカフェ “シャーとニャー vol.1” with TOMOVSKY
5月24日(土)@ 町田 まほろ座MACHIDA GOMES THE HITMANーLIVE SATELLITE 2025 “Band de Bel Canto MACHIDA”
5月31日(土) @ 下北沢ラプソディー “マキノゲン × 山田稔明、恒例ジョイントライブ!
〜いつも旅の途中 2025新緑編〜”

6月15日(日)@ 吉祥寺 ヤマネコロッヂ “旅想フーテナニー” [昼/夜]
6月21日(土)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽59”
6月29日(日)@ 札幌 musica hall cafe チャペチャシチャシ保護猫応援 きっとうまくいくチャリティーコンサート
6月30日(月)@ 札幌 のや2nd 山田稔明 近藤研二 ふたりのコンサート in 札幌 vol.3


7月12日(土)@ 茨城 水戸 BO-JANGLE'S GOMES THE HITMAN SATELLITE TOUR 2025
7月20日(日)@ 浜松 窓枠2F Cafe AOZORA “夜の科学 in 静岡ー逆さまの地図の上”
7月21日(月祝)@ 名古屋 大須 モノコト “夜の科学 in 名古屋ー逆さまの地図の上”

8月3日(日) @ 池尻 GOOD TEMPO GOOD TEMPO MUSIC HOUR #00 「高橋徹也・山田稔明 YOU'VE GOT A FRIENDーCan we still be friends?」
8月11日(月祝)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽60” [追加昼公演]
8月11日(月祝)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽60”
8月31日(日)@ 鎌倉moln 貸切り図書館96冊目:山田稔明LIVE

9月8日(月)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ SPC 28th Anniversary event [吉祥寺祭り2025]
9月14日(日)@ 吉祥寺 スターパインズカフェ 山田稔明 with 夜の科学オーケストラ “夜の科学 vol.67ーSeptember Songs”
9月16日(火)@ 三軒茶屋 GRAPEFRUIT MOON GFM 25th『HARVEST PARADE』山田稔明 × カイヌシゆうさく
9月19日(金)@吉祥寺 STAR PINE’S CAFE GOMES THE HITMAN SATELLITE TOUR 2025 “Back to the BasicーSPCへの帰還”

10月4日(土)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽61”
10月16日(木)@ 下北沢ラプソディー マキノゲン × 山田稔明、恒例ジョイントライブ!〜いつも旅の途中 2025紅葉編
10月18日(土)@ 群馬・高崎 SLOW TIME cafe GOMES THE HITMAN SATELLITE TOUR 2025 “Band de Bel Canto TAKASAKI”
10月26日(日)@ 吉祥寺 PARCO屋上 “芝生蚤の市”

11月1日(土)@ 自由が丘 ギャラリー自由が丘 片岡まみこ展「星暦の詩」 山田稔明 LIVE&ミニトーク
11月10日(月)@ 町田 まほろ座MACHIDA サトミツ&ザ・トイレッツ 結成10周年記念ライブ 便座(いす)の上にも10年
11月16日(日)@ 中目黒 トラベラーズファクトリーTRAVELER’S FACTORY 14周年記念 山田稔明ライブ “THINK LOCAL, ACT GLOBAL” [昼・夜]
11月22日(土)@ 愛知・瀬戸市 STUDIO 894 ギャラリー TOSHIYUKI FUKUDA DJURSERIEN「寒い国の生き物たち 」トーク+ギャラリーツアー+山田稔明 アコースティックライブ
11月23日(日)@ 名古屋・大須 モノコト 山田稔明『シャーとニャーとはざまで』発売記念 “夜の科学 in 名古屋ー秋と冬とシャーとニャーのはざまで”
11月24日(月祝)@ 大阪 雲州堂 山田稔明『シャーとニャーとはざまで』発売記念 “夜の科学 in 大阪ー秋と冬とシャーとニャーのはざまで”

12月7日(日) 吉祥寺スターパインズカフェ “夜の科学 vol.68ーオリオンと一角獣”
12月12日(金)@ 下北沢 lete “夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽62”
12月23日(火)@ 下北沢 440(four forty) GOMES THE HITMAN - CHRISTMAS MEETING “赤と青、緑、そしてあらゆる中間色の魔法”
12月27日(土)@ 奈良 ボリクコーヒー GOMES THE HITMAN [TRIO THE GOMES ] “トリオで古都へトコトコ”
12月28日(日)@ 大阪 event space 雲州堂 GOMES THE HITMAN - YEAR-END MEETING in OSAKA “赤と青、緑、そしてあらゆる中間色の魔法”
12月29日(月)@ 大阪 本屋 亜笠不文律(あがさふぶんりつ)“話したり鳴らしたりーtalkin' & playin’ vol.2”
12月31日(水)@ 吉祥寺スターパインズカフェ “太陽と月のメロディー”

  
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2025年12月25日

GOMES THE HITMAN - CHRISTMAS MEETING “赤と青、緑、そしてあらゆる中間色の魔法”(2025年12月23日 @ 下北沢440)【ライブ後記】

とにかくリクエストがあった曲を全部やるというコンセプトでGOMES THE HITMAN年内関東での最後のステージでした。今年は千葉、横浜、町田、茨城、群馬、と関東近郊の初めての街へ歌いに行きましたが吉祥寺と下北沢はやはり僕らにとって原点だなとあらためて感じます。

3時間で30曲(ホントは29曲の予定だったのに僕がアンコールで即興で「baby driver」を始めちゃった)、年忘れ的なライブなので細かい振り返りは無粋かと思いますが、印象的だったところを。「sound of science」から「愛すべき日々」を続けて聴きたいというリクエストに丁寧に応えたオープニング。「北風オーケストラ」のアウトロから「街をゆく」、「溶けて死ぬのさ」と続けたときの緊張感。「別れの歌」で僕は左手の親指がつってギターが弾けなくなるトラブルがありましたが(気付いた人いますか?)、妙に冷静に歌い上げることができました。「carolina」のポップさに今さらハッとしました。

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堀越メンバーがキーボードからギターに楽器を持ち替えるコーナーもここまで充実したものになるとは1年前には想像もしなかったこと。飛び道具っぽかったギターがもう今では普通にもうひとつの演奏スタイルみたいになってるのが面白い。「day after day」とか「明日は今日」は鳴ってほしいギターがちゃんと鳴らされることが嬉しい。「houston」の大人気なさもいいね。この日僕のリクエストという形で「夢のモザイク」という四半世紀以上前に書いた未発表曲を急遽演奏しました(本番の日のリハで練習した)。なんとこれは2003年アルバム候補曲という深いフォルダーにあった曲だったことが判明。蘇った気がする。

クリスマスアレンジで「RGB」をやってみようというトライ。これが意外、というか言葉の風景も含めてとてもこの日に似合っていた気がした。重苦しい歌だと思っていたのがウィンターソングに。「churchbell's ringing」「sweet december」と年末気分。「余韻」「ポリフォニー」といった未音源化の近年の新曲にもリクエストがあるからもっと新しい歌を書こうという気持ちになる。

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本編最後は「maybe someday」、“最後まで付き合ってくれてありがとう”っていう歌詞の意味深さよ。まだまだ全然終わらず、アンコールは「ねじを巻く」、この曲は年末に似合うなあと思う。「ブックエンドのテーマ」はこの日こっそりとライブを観にきてくれていた初代ドラマーの高森さんのことを思いながら。「baby driver」の余興を挟んで最後は「雨の夜と月の光」で大団円。さすがに足腰ふらふら。僕らも頑張りましたが、3時間付き合ってくれた皆さんの辛抱強さ、平日の夜にたくさんのご来場ありがとうございました。下北沢440の皆さん、サポートしてくれるスタッフ陣にも心から感謝を。

さあ大阪編はどうなるでしょうか。今週末12月28日(日)、まだまだご予約・リクエストを受け付けています。



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2025年12月28日(日)@ 大阪 event space 雲州堂
GOMES THE HITMAN - YEAR-END MEETING in OSAKA
“赤と青、緑、そしてあらゆる中間色の魔法”

17:30開場 18:00開演/前売4500円 当日 5000円(ドリンク代別)

1年間関東近郊を周遊したGOMES THE HITMAN、
今年唯一の大阪でのライブを年末に敢行。
リクエストに全部お応えします。年忘れ、全員集合!

TiGETにて予約受付中
当日精算、受付番号順の入場となります
https://tiget.net/events/441250

event space 雲州堂(http://www.iori-unshudo.com/)
〒530-0046 大阪市北区菅原町7-2  
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2025年12月17日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽62(2025年12月12日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

今年最後の下北沢レテでのソロ弾き語りワンマン。冬に歌いたくなる歌とクリスマスソングと皆さんからのリクエストで構成したセットリスト。この1年、毎回すべての椅子にお客さんが座ってくれて全部で7回、すべてが充実したステージでした。

この日は完全生音ライブ。マイク1本立てないで歌とギターを直接空気の振動で聴いていただきました。「夜に静かな独り言」「北風オーケストラ」と冬の歌、レテのテーマソング「小箱のなかの音楽」、リクエストに応えた「ONE」も冬の冷たい空気を感じる曲。「そばにあるすべて」「あいとわをん」「きれいな言葉で」もリクエスト。ひとつのテーマのもとに描かれたような3つの絵でした。

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吉祥寺のいくつかのお店で『Christmas Songs』が流れていた話からクリスマスソングを2曲。今年を象徴した『シャーとニャーのはざまで』から「ニャンとなるSONG」と「最後のお願い」。みんなで歌う「lucky Star」の楽しさ。「光の葡萄」も客席から聴こえる声が新鮮でした。「calendar song」で「言う/そう」のコール&レスポンス、「セラヴィとレリビー」に静かに添えられた皆さんの声も印象的でした。

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アンコールでは「歓びの歌」と“歓喜の歌”を続けて。歳を重ねて最初の「sweet december」、そして今年の1曲を選ぶならば間違いなくコレ!な「my favorite things」で大団円。マイクを使ってないこととかアンプを鳴らしていないことなんて途中からなんにも気にならなくなって、「もうこれからレテは生音でいいじゃん」とすら思った響きでした。また来年もよろしくお願いします。たくさんのご来場ありがとうございました。
  
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2025年11月28日

夜の科学 in 大阪ー秋と冬とシャーとニャーのはざまで(2025年11月24日 @ 大阪 雲州堂)【ライブ後記】

瀬戸、名古屋、そして大阪へ。そろそろ疲れてきた?恒例の両親お墓マイレージのミッションを果たして雲州堂入り、昨年末以来のステージ。名古屋のセットリストを微調整、雲州堂にはアップライトピアノがあることに気づいて、ピアノ弾き語りの曲を2曲追加。リハーサルで猛練習。この日もとてもあたたかな秋晴れでしたが、夕暮れになってグッと冷えました。もう冬。

第一部「秋冬モノ」、来月バンドでまた大阪なので違う風合いで演奏できるのが嬉しく、この日は特に弾き語り的に音を少なくして歌ってみた感じ。「アップダイク追記」から、「光と水の新しい関係」では“ギターソロ、オレ!”で盛り上がってくれた。「北風オーケストラ」「glenville」も前日より大きな音で。第二部「夢」、前日はうろおぼえでゴニョゴニョとギルバート・オサリヴァン「Alone Again(Naturally)」を鼻歌で歌ったのをわりとしっかりと歌ったあとで「夢の続き(Imaginary)」。「夢のモザイク」も名古屋も大阪も好評でした。バンドでやってみたいな。

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第三部『シャーとニャー』、「明け方のミー」もバックトラックをしっかり聞かせて(効かせて)演奏することができた。「猫のふりをして」も近藤さんパートを歌うのが新鮮で楽しいです。「ニャンとなるSONG」はこの旅からギタレレで歌うようになったのだけど、この日はこれまでで一番良い出来だった気がしました。「シャーとニャーのはざまで」はステージを降りて客席でノーマイクの生音でみんなの手拍子とコーラスを支えに歌いました。

ステージに戻って今度はピアノへ。今年春から猫のスケッチを毎日続けている話をして、絵筆とか色の名前がたくさん登場する「名前のない歌」を。そして直前にリクエストが届いた「ひそやかな魔法」もピアノで弾けることがわかったのでご要望にお応えして。気持ちよく新鮮に歌うことができました。Cのキーならいける。またどこかにピアノがあったら歌いたいです。

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ふたたび『シャーとニャー』に戻って「最後のお願い」と「lucky star」。この2曲があることでとてもバランスが取れる、とあらためて感じた3日間の旅でした。しっとり湿ってもまたカラッと乾く、みたいな感じ。アンコールは「symphony no.9」をみんなで合唱、この日もスレイベルと鈴、そして鍵束でジングルベルを鳴らしてもらってクリスマス気分。そして「sweet december」を歌い終わって僕はなんだかもう胸いっぱい満足してしまって、そこでステージを降りてしまったのです(いえ、もう降りて生音で歌ったからそういう気持ちになったのかもな)。

やまない歓声に呼ばれてこの日三度目のステージへ。ダブルアンコールというかたちで「my favorite things」をみんなで。名古屋でも大阪でもシンガロングできるようになってきて、とても嬉しいです。関西、12月も奈良ボリクコーヒーと雲州堂でGOMES THE HITMAN、そして阿倍野区の本屋亜笠不文律では生音ライブがあります。年末、僕もみんなも忙しくてバタバタだと思いますが、最後の年忘れにぜひどこかの会場へ歌を聴きにきてもらえたら嬉しいです。

ありがとう大阪。また来月、年が明ける前にあと何度かお会いしましょう。  
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2025年11月27日

夜の科学 in 名古屋ー秋と冬とシャーとニャーのはざまで(2025年11月23日 @ 名古屋・大須 モノコト) [ライブ後記】

この日も愛知県。休養ばっちり取ってツアー2日目、名古屋大須モノコトでの『シャーとニャーのはざまで』発売記念ライブ。今年の6月以来のモノコト、前回は車がオーバーヒートしたりとタフな旅だったけれどこの日もぽかぽか陽気に恵まれて、やっぱり良い季節だなあと秋の恩恵を感じる。開演前、大好きなレコード屋さんファイルアンダーで店主山田さんとおしゃべりができたのだけど、山田さんライブも観にきてくれて嬉しかったです。前回に続き今回も満員御礼。ただでさえ混沌としたモノコトにぎゅうぎゅうのお客さん。

第一部は“秋冬モノ”。「アップダイク追記」「夕暮れ田舎町」「光と水の新しい関係」で秋、そこから冬に突入して「北風オーケストラ」で窓の外に雪を感じながら。三連休の真ん中の日曜日、「glenville」がよく似合う夜でした。第二部は“夢”をテーマに。「夢のなかの音楽」は2014年発表の『緑の時代』から。夢の中で聞いた完璧な3分間ポップスを思い出せない、という歌でしたが、それから十余年経って僕は夢の中の音楽の尻尾を掴んでリアルワールドに引っ張り出せるようになったのです。それが「夢の続き(imaginary)」。20年前以上に書いて放り出していた未発表曲「夢のモザイク」と3曲で夢を語り紡ぎました。

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第3部は『シャーとニャー』からたっぷり。途中差し込んだ「サテライト」にも遊び疲れてお腹をすかせた猫が登場。前回公演ではみんなにコーラスを録音させてもらった「シャーとニャーのはざまで」、お礼ができて、また一緒に歌えてよかった。「最後のお願い」で泣いてる人がいて、もらい泣きしそうになりました。あぶなかった。本編最後は「星降る街」。すごくいい声がすーっと伸びていった。

アンコールでは「symphony no.9」、歓喜の歌を最後にみんなでラララで合唱するのすごくこの季節に似合いますね。年内もう何度かそういう機会がもてるでしょうか。最前列の女性2人にスレイベルと鈴を担当してもらって、他のお客さんたちは鍵束をジングルベル代わりに。「sweet december」もハレルヤのコーラスが去年までとちょっと違う響き。最後は「my favorite things」でニコニコしながら大団円。良い夜でした。名古屋、大好きです。また来年に。

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2025年11月03日

片岡まみこ展「星暦の詩」オープニングライブ(2025年11月1日 @ 自由が丘 ギャラリー自由が丘)【ライブ後記】

ギャラリー自由が丘で始まった片岡まみこさん個展「星暦の詩」の初日、オープニングライブで歌を歌いにいきました。去年のうちからこの日のスケジュールが決まっていたのだけど、その頃は片岡さんも18年寄り添った愛猫を亡くすことになるとは思いもしなかっただろうし、僕もママンが耳を取る手術をするなんて想像もしなかった。三毛猫柄の衣装にしたけどカーディガンはちょっと暑くてすぐ脱いじゃった。

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猫の歌ばかりを歌うステージ。『シャーとニャーのはざまで』から「きみは三毛の子」「明け方のミー」、そして「猫のふりをして」と続けて。今回の個展での片岡さんの作品は星や夜空、月をイメージしたものが多いのだけど、片岡さんからのリクエストもそれを反映していた。片岡さんが望んだ「三日月のフープ」「星降る街から」、そのまま「星降る街」というタイトルの作品があって、その絵の中には今夏亡くなったムギ太くんの姿がありました。

片岡さんを呼び込んでおしゃべりを。話題はやっぱりムギ太のことにって、片岡さんはずっと泣いているような笑っているような顔をしていた。片岡さんが作ったムギ太のヒストリーファイルをお客さんもみんなで見回して共有。ムギ太もあの空間に確実に、いた。僕はやっぱりママンの話をして、後半ステージはママンにまつわる曲からスタート。

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「シャーとニャーのはざまで」はいつも楽しいね。みんなの手拍子とコーラスも嬉しいです。「最後のお願い」をバックトラックを準備して初めて演奏してみた。あの曲、音源に入っているコーラスのハーモニーが気に入っているのです。特に最後の繰り返すサビに入ってくるもう一声が。「ポチの子守唄」はもう一曲片岡さんからのリクエスト、「小さな巣をつくるように暮らすこと」もお客さん誰かがリクエストしてくれた曲でした。「猫町オーケストラ」を歌ったのも久しぶりでしたね。本編最後は「lucky star」。

アンコールで「日向の猫」、歌う予定のなかった「ニャンとなるSONG」も歌いたくなって、みんなに歌える?って訊くと、みんな歌える!シンガロングの声の大きさに感動しました。最後は「my favorite thinngs」、それだけでいい、それだけでいいだろう、猫が幸せなら。たくさんのご来場ありがとうございました。終演後皆さんがゆっくり片岡さんの絵を見ているのを見ながら良い時間だなとしみじみしました。ギャラリー自由が丘のスタッフ皆さん、関係者各位、みんなにありがとう。

11月1日はワンワンワンの「犬の日」でしたが、僕にとっては今日も猫の日でした。片岡さんの展示は11月6日まで。

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ギャラリー自由が丘(https://www.gallery-jiyugaoka.com/)
〒158-0083 東京都世田谷区奥沢5丁目41-2
アトラス自由が丘ビル1F

  
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2025年10月28日

"雨の"芝生蚤の市 2025秋(2025年10月26日 @ 吉祥寺 キチム/ギャラリー芝生)【ライブ後記】

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雨で中止になった芝生蚤の市が場所をキチムに移して「“雨の”芝生蚤の市」として開催。音楽ステージ担当だった僕は音響機材を持ち込んで場内に音楽を流したり、夕方からの3組のライブを担当したりすることになりました。しかし、開場と同時にそこに音楽がなくても全然いいような盛況で、入場規制もかかるほど。天候の憂き目にあったのに反比例してとても賑やかな一日になりました。芝生ユサさん、大きなトラブルもなくて本当によかったね。

この混雑具合でライブをするのは迷惑なのではとすら思ったのだけど、夕方に店を畳む出展者さんたちも多く、空いたスペースをステージにしてセッティング。これがもう慌ただしすぎてリハーサルどころか音出しチェックもほとんどできない環境で、タイムテーブルを押したくない僕はエイヤッと力技で16時半からのステージを始める。近藤研二さん、牧野容也くんを巻き込んでタフな環境を共にしてもらって申し訳なかったのですが、近藤さんも牧野くんも演奏が素晴らしくて聞き入ってしまいました。

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ざわざわするなかで演奏開始。僕は「光と水の新しい関係」で秋を思い、「最後のお願い」と続けましたが、あれ?静かになった、と思うほどそこにいた皆さんが耳を済まして聴いてくれているのを感じてとても嬉しかったのです。近藤さんを呼びこんで「猫のふりをして」、うまくいったと思ったら最後歌詞間違っちゃった。「僕らの暮らし」でラララとみんなにコーラスしてもらって「my favorite things」でささやかな合唱を。めいっぱい充実した25分間でした。

牧野くんに会うのは7、8年ぶりなんじゃないかな。彼はこの演奏のために山梨から車を走らせて来てくれたのだけど、パーカッションと2人編成で聴き応えのあるギターと歌を聴かせてくれました。とても良かった。近藤さんはそぼ降る雨の天気にあわせて「雨に濡れても」からスタートして雰囲気を和やかにしてくれました。牧野くんとの急ごしらえのセッションサイモン&ガーファンクルのカバーもすごくよかったし、フランス語の「オー・シャンゼリゼ」も可愛らしかった。タイムテーブルをほとんど押さなかったのも奇跡的だった。

最後は出演者全員で「toi toi toi」、お客さんも手拍子で盛り上げてくれました。雨の中たくさんのご来場ありがとうございました。出展者のみなさんにもお世話になりました。可愛いものがいっぱいあった。また来春に今度は青空の下で集まりたいですね。芝生店主ユサさん、そして裕子さん、会場を提供してくれたキチムにも心から感謝を。

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2025年10月22日

GOMES THE HITMAN SATELLITE TOUR 2025 “Band de Bel Canto TAKASAKI”(2025年10月18日 @ 群馬・高崎 SLOW TIME cafe)【ライブ後記】

GOMES THE HITMAN初めての群馬県でのライブ。高崎SLOW TIME cafeはとても雰囲気のいいお店で、リハーサルのときからとても和やか。店主の笠原さんも同世代、この地で20年もライブカフェを続けているのは本当にすごいこと。みんなで高崎名物「鳥めし弁当」を食べて、それが事前打ち上げみたいな感じになりました。初めての土地はいつもどれくらいのお客さんが観にきてくれるのか心細いのだけど、盛況のなかでステージに登れてとても嬉しかったのです。

オープニングは「自転車で追い越した季節」、続けて「街をゆく」から「僕たちのニューアトラス」。しょっぱな3曲のなかで小雪や粉雪や舞い上がる雪が出てきて季節を先取りしすぎた。この日は今年最後の夏日、25度を越える良い気候でした。「ready for love」「男なら女なら」「夜明けまで」はここ最近あんまり演奏していなかった曲たち、セットリストを入れ替えて新鮮な感覚。

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この日の天気、時間帯にばっちり似合っていた「桃色の雲」、SLOW TIME cafeの大きな窓からちょっとだけ夕焼けの空が見えた。「day after day」では堀越メンバーのギターが効いていた。この曲はいつもサポートギターのフレーズが欲しくなるのが、なんと4人編成でそれがクリアできるとは思わなかった。「memoria」のアルペジオも同様で、堀越さんがアルペジオを弾いてくれることで欠けたピースが埋まった。客席みんなのコーラスもとてもきれい。新曲たちは特に演奏するのが楽しい。「最後のお願い」「余韻」「レモンティーと手紙」、全部タイプの違う曲だからなおさら面白い。

「サテライト」「手と手」は今年リリースから20周年を迎えた『ripple』から。SLOW TIME cafeは年が明けたら20周年だそうなのでお祝いを捧げて。本編最後は「ポリフォニー」、“今日も誰かの誕生日”という歌詞があって、僕を高崎にひきよせてる!とインスタグラムに載せた外側が小澤征爾指揮のボストン交響楽団で中身がBOOWY『LAST GIGS』のCDを誕生日が一番近かった人にプレゼント。

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アンコールに「情熱スタンダード」、「雨の夜と月の光」を演奏してもステージを去りがたくて、予定になかった「baby driver」で締めくくり。カフェライブだったのにしっとりするというよりももっととても高揚感があって、客席も嬌声があがるほど盛り上がって嬉しかった。GOMES THE HITMANのステージで今年一番楽しかったかもしれない。最新ライブが最高っていうのがいい。ちょっとだけ空気にふれた高崎がとても良い街だったので、またここで演奏したいと思ったし、関東近郊の2時間くらいかけて行く小旅行ライブも続けていきたい。帰り道は上里インターで男だけで晩ご飯。吉祥寺に帰り着くころにはもうすっかり夜中でした。

年内のGOMES THE HITMAN、次回は12月23日下北沢440でのクリスマスタイミングのライブ。いっぱい歌っていっぱいしゃべる年忘れのステージにしたいと思います。ぜひ手帳にメモを。  
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2025年10月19日

マキノゲン × 山田稔明、恒例ジョイントライブ!〜いつも旅の途中 2025紅葉編(2025年10月16日 @ 下北沢ラプソディー)【ライブ後記】

年に2回の逢瀬、下北沢ラプソディーでの恒例のカスタネッツ牧野元さんとの2マンライブ秋編、うちで打ち合わせと練習をしてから1週間それぞれに特訓した成果を見せる日。平日の開催となりましたが満員御礼、ありがとうございました。秋雨の夕暮れが夜になり開演、元さんソロの楽曲「裸眼」、僕はこの曲が大好きなのですが元さんはこの曲をあんまりふたりのライブのセットリストに入れたがらないので僕がカバーすることに。元さんは僕の「home sweet home」をカバー。“またひとつ年をとって思うのは”という歌詞が前日に誕生日を迎えた元さんと同調。

作家デヴィッド・アップダイクの名前を借りた「アップダイク追記」はカスタネッツ「ムーン・パレス」と呼応するような秋の曲。先月完成した『シャーとニャーのはざまで』から「猫のふりをして」は近藤さんパートを元さんに歌ってもらいました。元さんの「猫を待つ」で猫リレー、そして「ムーン・パレス」につながるという物語性のある曲順でした。僕の「最後のお願い」、元さんの「DIG」は手拍子も起きて楽しかったな。前半終了。

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後半はカバーセッション。「歩く花」はブルーハーツ後期の名曲。元さんがストーンズの曲を選ぶのが意外だった「Ruby Tuesday」、僕も英語詞の曲としてギルバート・オサリヴァンの名曲「Alone Again(Naturally)」をセレクト、カルト的日本語詞カバー「また一人」とのマッシュアップに成功。続けて僕が初めて買ったレコードイモ欽トリオ「ハイスクール・ララバイ」で妙なザワザワ感。元さんはビートたけし「たかをくくろうか」という曲をカバー。「ハイスクール・ララバイ」は松本隆作詞 細野晴臣作曲、「たかをくくろうか」は谷川俊太郎作詞 坂本龍一作曲というのも興味深かったです。

恒例のフィッシュマンズカバーは「頼りない天使」、いい曲すぎるからという理由でずっと手を付けずにいた曲でしたが本当に心に沁みる良い歌。カスタネッツ「青と白の日々」はたしか前回僕がカバーしたけれど、元さんの歌でやっぱり素晴らしい。本編最後は僕の「hanelee」で気持ちのいいハーモニー。

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アンコールはふたりの共作曲「浮草」、作ってからかれこれもう15年くらい経つのでは?ちゃんと録音したいですね。そして以前カバーして異様な盛り上がりを呈したエコーズの「GENTLE LAND」を再び。木曜日の夜を盛り上げられるのかふたりとも不安だったのかもしれませんが杞憂に終わりました。元さんへのサプライズお誕生日ケーキが運び込まれてみんなでお祝いを。最後はいつものボ・ガンボス「トンネル抜けて」で大団円。楽しい木曜の夜でした。

来年カスタネッツとGOMES THE HITMAN、バンドでの2マンライブを予定、計画を進めているところです。ワクワクする。この日の模様は配信アーカイブを10月30日までお楽しみいただけます。ぜひこちらからご参加ください。

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2025年10月08日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽61(2025年10月4日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

2013年から続く下北沢レテでの定期演奏会の第61回目。季節ごとの開催のはずなのだけど、今年の異常な暑さで3回連続で“夏”が続いて、ようやく夏から秋へとシフトした。セットリストも秋物をふんだんに取り込み、ようやく深呼吸ができるようになった気温のなかでライブがスタート。9月のライブが慌ただしく詳細に趣向を凝らしたものだったので今回は「趣向をこらさない」「普通にやる」というのがテーマ。

一日の終わりの曲から始めよう、と「点と線」からスタート。「夕暮れ田舎町」「アップダイク追記」と秋の歌を続けて、夜の入口に立って秋の夜長を味わうべく「クレールとノアール」から「三日月のフープ」へ。深夜の読書のような感覚で「言葉の海に声を沈めて」、この歌では「深い深い眠りのなかでは物語の構想を」というリフレインを客席みんなに歌ってもらって、その雰囲気がとても素晴らしくてちょっと感動しちゃった。リクエストに応えて夢の中で旅をするように「blue moon skyline」、電車から車に乗り換えて「glenville」でライブは折り返し。

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童謡「もみじ」を個人的にクリスマスソングに制定してしまったので、秋の童謡といえば「夕焼け小焼け」。先日歩いた帰り道で、夕方6時の鐘の音がこの歌だったから(もう真っ暗になってたから17時にしたほうがいいと思うけど)家に帰って歌詞を調べてみたら、その2番の歌詞がとても美しかったから歌ってみた。「赤とんぼ」も同様に。トンボにちなんで、かつて映画「ナナとカオル」に提供した「dragonfly」という曲があって、最近その歌を聴き直してまた歌いたくなっていたから季節感とあいまってこの日に似合っていた。

秋の夜長を経て夜明けを待って「small good things」。そこから『シャーとニャーのはざまで』をあらためてきちんと演奏するコーナーへ。「明け方のミー」で朝が来て「シャーとニャーのはざまで」でこの春からの出来事を振り返り。「最後のお願い」を最初に歌ったのは4月19日、ママン騒動のさなかのことでした。「ニャンとなるSONG」を音源よりもキーを落として歌ってみると、しみじみした風合い。「lucky star」で軽快に弾けて、本編最後はリクエストに応えて「happy ending of the day」。

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アンコールはフーテナニー、みんなで歌う試み。「太陽と満月」はキー設定が女性陣には難しいのかな?でも音を外しても変な声になっても大丈夫。衛星都市の喧騒、それはまるで針の飛ぶレコード。最後は「my favorite things」で声を枯らして。いつもライブが終わるとき寂しい気持ちが忍び寄ったけれど、最近はこの大合唱で締めくくれるのでニコニコしながら帰れるようになった。2025年に起きた小さな革命。

この日のライブは今週末10月11日(土)早速ツイキャスプレミア配信にてお届けします。季節が移ろう前に。



2025年10月11日(土)@ ツイキャスプレミア配信
夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽61 [収録配信]

20:00スタート/視聴チケット 2800円(別途手数料)
出演:山田稔明(GOMES THE HITMAN)

チケットはこちらから
https://premier.twitcasting.tv/toshiakiyamada/shopcart/399595


2025年10月4日(土)に下北沢 leteにて開催された山田稔明定期演奏会
「夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽61」の模様を収録配信。
全20曲約100分のプログラム。新しい季節の歌がたくさん。
配信当日はリアルタイムでコメント欄に山田が参加、アーカイブ期間も約1週間あります。
  
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2025年09月22日

GOMES THE HITMAN“Back to the BasicーSPCへの帰還”(2025年9月19日 @吉祥寺 STAR PINE’S CAFE)【ライブ後記】

なんと1年ぶりとなるGOMES THE HITMANの吉祥寺スターパインズカフェ公演。いつもはSPCでの年間予定を中心にライブスケジュールを立てるのだけど、今年は例外的に吉祥寺を離れて関東近郊を回るトライを続けているので今年最初で最後の吉祥寺でのステージとなります。それでもニコニコと迎えてくれる会場スタッフの皆さんが本当に心強いしありがたい。

季節もすっかり秋の入口、暑くもなく寒くもなく秋の風が吹く「遅れてきた青春」からスタート。久しぶりのSPC、お客さんもヒューヒュー調子に乗せてくれて嬉しい。「baby driver」から「アップダイク追記」デビュー当時の曲と最新アルバムの曲を交互に時空を行き来する楽しさ。この日大活躍することになる堀越メンバーが歌う「お別れの手紙」から「train song」の流れ、組曲のように。

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堀越ギターでの編成で今回初トライは「オレンジ〜真実」。この曲はもともともう一人のギタリストがフレーズを弾く曲だったのを僕が猛練習してなんとかライブで演奏できるようになった曲なのだけど、そのリフを堀越が担当することに。僕は歌とコードストロークに専念できて、いつもよりゆとりが。「真実パート」からはギターを背負ったままシンセに向かう姿もかっこよかった。「星に輪ゴムを」「手と手、影と影」はリリースから20年となった『ripple』からあの頃より熱い気持ちで。

「余韻」から始まる新曲群ももうすっかりセットリストにも体にも馴染んできました。「レモンティーと手紙」から再び2ギターシフト、「houston」で爆発して「明日は今日と同じ未来」で芳醇な音の重なり。僕のソロ作から「最後のお願い」をバンドでセッション。ソロのバンドとも弾き語りとも違う風合いの差が面白い。久しぶりに「名前のない歌」をバンドで。僕が40歳になるときに書いた歌だが、この曲もしっかり録音してみたい。いつまで経っても軽音サークルの部室みたいな雰囲気になるバンドで同窓会の歌を演奏するのも気恥ずかしいが「ブックエンドのテーマ」を歌っていると思い出す顔がいくつもある。

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アンコールは堀越ギターで「饒舌スタッカート」。この曲はホンキートンクピアノを高速で演奏するというコンセプトの曲だったはずがなぜこうなったか。こんな未来を2001年には想像しなかった。最後は光の雨が降るなかで「雨の夜と月の光」客席みんな立って弾んでもりあがってくれて本当にありがとう。この景色はいつもご褒美だなと感じます。GOMES THE HITMANは吉祥寺から次は群馬県高崎のSLOW TIME cafeへ。年末は12月23日に下北沢440でクリスマスライブをやります。

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2025年09月17日

夜の科学 vol.67ーSeptember Songs(2025年9月14日 @ 吉祥寺 スターパインズカフェ)【ライブ後記】

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9月のスターパインズカフェのアニバーサリー期間にお誘いを受けたバンド編成ワンマン。それが急遽レコ発になったり、CDが届かない事態にレコ発未遂になったりしてバタバタした数日を過ごしました。しばらく忘れられないだろうな…と思う。なにより前日のメンバー全員でのリハーサルの音の重なりが素晴らしくて、個人的にじんわりと感動していて、本番が楽しみでしょうがなかったステージ。

イトケンさんと五十嵐くんのリズム隊、安宅くん、近藤さんと僕の弦楽器3人、真里さんのキーボード、上野くんのフルート、7人編成の「pilgrim」でスタート。16年前にリリースされた音源に忠実に演奏するのが新鮮。この歌は今年僕のなかで生まれ変わった気がする。「glenville」「月あかりのナイトスイミング」「hanalee」と普段ならライブの中盤で演奏する曲を序盤に配したのも新鮮でした。

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僕がアコギからエレキギターに持ち替えて「三日月のフープ」からのROCKパートの躍動感。「光の葡萄」ではミラーボールの光の美しさに思わず「わっ」と声が漏れてしまった。吉祥寺スターパインズカフェの28周年のお祝いに「吉祥寺ラプソディ」、この曲はいつだったか切りの良い数字だったSPCの周年のときに作った歌だった。時間は流れる。このメンバーで初めての「夢の続き(imaginary)」も新しい風合いが加わったように思います。この数日間は本当にバンドの合奏が楽しくて楽しくて、ずっと終わらないといいなと感じていました。

CDが間に合わなかったニャーアルバム『シャーとニャーのはざまで』からの演奏、再び上野くんが加わって「きみは三毛の子」では僕が鍵盤ハーモニカやアンデス(鍵盤付き笛)などを重ねて構築したものを7人で再現し、立体化させるという感覚。僕が歌詞を先に書き、それに近藤さんがメロディをつけてくれた「猫のふりをして」も音源のアレンジをさらに芳醇なかたちであらためて披露。この歌での近藤さんの歌唱が優しさと我慢強さと大人っぽさが共存していて僕は大好きです。さらにゲスト、カイヌシゆうさくくんがステージに。緊張していたと彼は言っていましたが楽しそうにしてくれて嬉しかった。「ニャンとなるSONG」はちよだニャンとなる会のために書いた歌、ニャンとなる会の皆さんいらっしゃってたのでどんな気持ちで聞いてくれたでしょうか。

ママンのために書いた「シャーとニャーのはざまで」もコツコツとひとりで作り上げた音源を、ステージ上8人で鳴らす喜びがすごかった。ゆうさくくんのギロ、上野くんの踊るフルートが効いていた。お客さんのコーラスも手拍子も本当に嬉しいし、ありがたかったです。バンドで演奏する「lucky star」の多幸感、個人的なこの日のハイライトでした。新作から「最後のお願い」も夜の科学バンドで演奏する初めての機会でした。近藤さんと安宅くんのコーラスが寄り添ってくれるのもよかったな。本編最後の「セラヴィとレリビー」を歌いながら早くバンドでの録音も始めないとと心から思ったのでした。

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アンコールではメンバーをひとりずつ呼び込み。この日のドレスコードは「思い思いの猫」という直前に伝えた無茶振りだったのですが、みんなのなかのそれぞれの猫が表出していたように思います。個人的には白いシャツの下に茶色のTシャツを着て黒いパンツを履いて「三毛」を演出した上野くんが一番のツボでした。「太陽と満月」「ハミングバード」と続けて、最後はカイヌシゆうさくくんも呼び込んで「my favorite things」で大団円。レコ初未遂のなんともカッコのつかない夜でしたが、有機的な演奏が本当に楽しくて胸がずっと弾むような夜でした。

たくさんのご来場、温かい言葉をありがとうございます。次回は12月7日にフルメンバー7人で吉祥寺スターパインズカフェにて「夜の科学 vol.68」の開催を予定しています。  
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2025年08月15日

夜の科学 in 下北沢ー小箱のなかの音楽60(2025年8月11日 @ 下北沢 lete)【ライブ後記】

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2013年秋以来12年、同じ空間で淡々と季節に一回弾き語りライブを重ねてきて60回。レテの内装も少しずつ変わって、ここにしかない唯一無二の空間のすみずみにまでここで演奏した音楽家の音が染み込んでいるよう。レテでのステージ、声が出なくなったことがあったり、男性ファン限定のライブをやったり、コロナ禍で無観客配信をやったり、病気になってドタキャンして振替公演をやったり、本当にいろんなことがあったから、静かに感慨深い。 60回というのはあくまで通過点だけれど、これから先あとどれくらいここで歌うんだろうかと考えながら下北沢レテへ昼過ぎにイン。昼と夜に2公演、共通の流れのなかでセットリストが少しずつ違う、というこの日のメニュー。

窓から明るい光が差し込む昼の部、この日は時折雨が降り猛烈な暑さからは免れたけれど、「目に見えないもの」からのスタートはこの季節に似合っていた。60回記念ということで1965年に作られた60歳のエレキギターHarmony Alden Stratotoneを弾く。「三日月のフープ」もこのギター特有の浮遊感で新鮮。同じく1965年生まれ60歳のアコギGibson B25で「長期休暇の夜」、みんなにトゥールルーとコーラスを手伝ってもらう。昼の部は「晴れた日のアスリート」、夜の部は「夏の日の幻」、冬が好きなくせに夏の歌がいっぱいあるのはなぜだろう。

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僕が「大学生です」と英語で言おうとして間違って「I'm universal student(僕は普遍的な学生です)」と告げたことがきっかけで生まれた「universal student」は「down the river to the sea」の原型となった歌。この2つを繋げて歌うレアなトライ。夜の部は「緑の車」をなんちゃってボサノバ風に。「water」は「笑う人」のラップ部分の元になった習作だけど、これも紛うことなきサマーソングなので歌ってみてとても楽しかった。歪んだエレキで「20世紀の夏の終わり」も新しい響きだった。この日は“山の日”の祝日だったので「山で暮せば」「やまびこの詩」を歌わないわけにはいかない。

なんとなく思い立って「平凡な毎日の暮らし」を歌ったらこの曲に対する自分の感覚が少し変わったようか気がした。尾道を旅して書いた曲、つい最近知人と尾道の話をしたからかもしれない。(夜の部はここで「glenville」を挟み)続くリクエストに応えた「名前のない歌」はなんと2013年に書いた未発表曲、これもとても久しぶりに歌って、かつて自分が書いた言葉に自分が鼓舞される。その後昼の部では「ユーフォリア」「そばにあるすべて」、夜の部は「水彩組曲」「桃色の雲」と異なる流れに。昼の部に歌った「情熱スタンダード」も妙に気持ちが込み上げた。

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エレキギターで演奏した「八月のベルカント」は暑さに参って呟いた吐息のような風合い。ピアノで演奏するときよりもキーを低くしているのもその雰囲気の違いになっているかもしれない。「hanalee」をみんなで歌ったとき少しグッときて鼻がツンとしたのはバレたかな。「セラヴィとレリビー」も最後のリフレインもみんなが恥ずかしそうに歌いだして、最後LET IT BEで大きな声になるのがいいね。この夏から「一緒に歌ってみない?」という試みがだんだん浸透してきて嬉しい。12年前にここで弾き語りを始めたころは恥ずかしがりのコール&レスポンスはあったけれどシンガロングには程遠かったから、60回目にしてとても感慨深い。

アンコールはリクエストに応えて昼の部は「calendar song」、夜の部は「猫町オーケストラ」。コロナ禍中にこの会場でのライブのために作った「小箱のなかの音楽」、そして最後は「my favorite things」をみんなで歌って大団円。昼も夜も満席、いつも本当にありがとう。気持ちよく歌わせてもらえる場所。
店主町野さん、支えてくれるスタッフ、そして近くから遠くから駆けつけてくれるファンの皆さんに心から感謝。また秋に、61回目の下北沢レテでお会いしましょう。

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2025年08月05日

高橋徹也・山田稔明 YOU'VE GOT A FRIENDーCan we still be friends?(2025年8月3日 @ 池尻 GOOD TEMPO)【ライブ後記】

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8月の日差しの強さ。焦がれるような暑さのなか池尻HOME/WORK VILLAGEへ。旧池尻小学校、ものつくり学校だったころも何度か足を運んだことのある場所、いたるところに“学校”っぽさが残っていて甘酸っぱい気分が去来する。昼間のカフェは盛況で満席(昼間はMarked池尻というカフェレストラン、夜はGOOD TEMPOというカフェバーになります)。広々と開放感があって、JBLの大きなスピーカーがひときわ目を引く。配置されたグリーンがとても目に鮮やかなのもいい。僕と高橋徹也でここで最初の音を出すのかと思うとわくわくしてくる。オープンして最初のライブ、会場スタッフみんなと手探りでセッティングとリハーサル。

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1か月前に急遽決まったイベントだったけれどたくさんお客さんが集まってくれて嬉しかった。僕とタカテツさんふたりでまず1曲「幸せの風が吹くさ」を演奏して、先攻は高橋徹也。仲良くなって12年になりますが、その独特の世界観は相変わらず。たっぷりと夏の歌で暑気をはらってくれました。お互い内緒にしていたカバー曲、ベン・ワットの「North Marine Drive」という涼しいセレクトに唸らされる。「新しい世界」と「犬と老人」は圧巻でした。

僕は普段あまり弾きなれない1965年製のHarmony Alden Stratotoneというビザールなエレキギターで「太陽オーケストラ」を。「月あかりのナイトスイミング」「一角獣と新しいホライズン」とサマーソングを続けました。音が響いて気持ちがいい。「僕たちの旅ー自己嫌悪'97」という曲は2014年の『緑の時代』に収録されていますが、1997年に僕が映像制作会社勤務でADをしていたときに出会った高橋徹也「真夜中のドライブイン」に触発されて作ったもの。28年後に鳴らされるネタばらし。

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僕が選んだカバーは徳永英明「壊れかけのRadio」という、ある意味大ネタ(本当は違う曲を歌うつもりだったのだけど)。こないだ名古屋でご飯を食べているときに有線で流れてきてなんだかやたらと感動してしまった。僕にとって思春期にラジオはとても重要なメディアだったから、元中学校のこの空間とも呼応した。GOOD TEMPOにはグランドピアノがあるので弾かせてもらって「八月のベルカント」を。“古びた懐メロがやけに胸を打つ理由”というフレーズを歌いながらハッとする。八月の暑さのせい。「最後のお願い」「光の葡萄」とエレキで歌って、タカテツさんを呼び込む。

セッション曲は僕がやりたいとリクエストした「サマーピープル」から。とてもメロウで優しい歌。どこかの半島のリゾート地に連れていってくれる。タカテツさんの提案で「ブックエンドのテーマ」、これは同窓会がきっかけでできた歌だから「友だち・旧友・中学校」というこの日のシチュエーションにぴったりだった。ハーモニーも新鮮。「友よまた会おう」「My Favorite Girl」「my favorite things」と盛り上がって、まだ歌い足りず最後は「セラヴィとレリビー」を。音源になってない曲をもう憶えてしまっているタカテツさん、長い付き合いになったものだ。素晴らしいコーラスをありがとう。

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終演後はバータイムになって、JBLの大きなスピーカーでレコードを聴きながら一杯飲むのもいい。とても快適なお店。現在クラウドファンディングを募っています(詳細はこちら)。ノスタルジックな“学校”感のなかで大人の夜遊びみたいにたまに立ち寄れたらいいなと思いました。またここで演奏したいです。無二の親友でいてくれるタカテツさんありがとう。スタッフ陣のサポートにも、暑いなかたくさんのご来場いただいた皆さんにも心から感謝を。
  
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2025年07月26日

夜の科学 in 名古屋ー逆さまの地図の上(2025年7月21日 @ 名古屋 大須 モノコト)【ライブ後記】

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浜松から名古屋へ。2時間弱の移動も夏の炎天下ではなかなかタフ。お客さん皆さんも会場への道すがらは大変な暑さだろう。ここ最近はバンドやユニットでのKDハポンでのライブが続いたので大須モノコトは2021年末以来と久しぶり。相変わらずモノが溢れて雑多でユニークなおもちゃ箱みたいなお店。セッティングとリハーサルを汗だくで。開場待ちの皆さんが暑そうなので少し早めにオープン。満員御礼で静かな熱気。扇風機が風をかきまぜます。

かつて「平和なるサバービア」という曲を“舞台は名古屋”とうそぶいたことがあった。セントラルパークとか中央区は中区とかなんとか、適当なことを言って面白がっていたのだけど、意外とその設定はしっくりくるんじゃないかと今となっては思う。なのでこの日のオープニングは「平和なるサバービア」。今よりも夏の平均気温が4度低かったころのサマーソング「スティーブンダフィ的スクラップブック」「何もない人」。モノコトに吊るしてある風鈴がなったり意図せぬ演出に盛り上がる。リクエストに応えて「長距離ランナー」。そして今回の東海ツアーのテーマソング的な「pilgrim」、そして「glenville」で旅を歌いました。オレンジ色の西日が顔にあたるのが新鮮でもうひとつリクエストに応えて「sweet home comfort」、このあたりから客席からのコーラスや合いの手の声がだんだん温まってきた。

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新曲「blue hour」もリクエストに応えて。昨年の暑さを歌にした「八月のベルカント」は四半世紀より4度気温が上昇した今を切り取った吐息のようなサマーソングかもしれない。「シャーとニャーのはざまで」ではコーラス録音を。ギタレレで「会えないかな」、みんな大きな声で一緒に歌ってくれて感動。ウクレレ生音で「hanalee」も音の響きがとてもよかったな。モノコトはソロ活動の最初期からお世話になっている会場なので年季の入った歌を歌うときにいろんな思い出が頭に浮かぶのです。

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窓の外の景色が昼の名残を残す夕暮れからどんどん夜になっていきます。「夢の続き(imaginary)」「あいとわをん」「最後のお願い」と歌いたかった新曲を全部。名古屋で久しぶりにしっかりひとりで弾き語りで歌えてよかった。本編最後は「小さな巣をつくるように暮らすこと」、これもみんなのラララのコーラスが響いて本当に感動する。アンコールは赤青黄色の光の粒を撒き散らしながら「光の葡萄」。「セラヴィとレリビー」も最後のリフレインをみんなが歌ってくれる。まだ音源になってないのにね。とても嬉しいです。そしてこの日も「my favorite things」大合唱で大団円。暑い日だったけれど爽やかな夏の思い出ができました。

名古屋のライブはいつも客席が熱心で、またすぐに戻ってきたいって思う。またすぐ会いましょう。とても充実した2日間でした。お世話になった皆さんに心からありがとう。

  
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2025年07月25日

夜の科学 in 静岡ー逆さまの地図の上(2025年7月20日 @ 浜松 窓枠2F Cafe AOZORA)【ライブ後記】

昨年6月以来となる静岡県浜松でのライブ。K-mix(静岡エフエム放送)でレギュラー番組を始めてから“通り過ぎる街”だった静岡に歌いにこれるようになって嬉しい。会場のCafe Aozoraはライブハウス窓枠の2階にあって、窓から浜松市街の景色が見えて、それが時間とともに変遷していくのが楽しい。炎天下の東京からの車での移動がなかなか大変。ゆとりを持って出発したはずが時間ギリギリになってしまい行きたかったお店に立ち寄れなかったのが残念でした。

ライブ中に番組の公開収録も兼ねた公演、来場の皆さんからメッセージを募ったのでセットリストもリクエストを多く反映させたものになりました。オープニングは「点と線」、窓から覗く街の風景、交差点が歌とリンクする。やっぱりこの日もとても暑い日だったので「光と水の関係」「三日月のフープ」「一角獣と新しいホライズン」と夏を感じさせる歌を続けて。浜松名古屋の東海ツアーの副題に「逆さまの地図の上」と名付けるきっかけとなった「pilgrim」も新たな気分で歌うことができました。旅の歌をもうひとつ、「glenville」を歌うころにだんだん日が暮れてきた。

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ギターを置いてハンドマイクでラジオの公開収録。テーマは「大人なやみ相談」、この模様は来週くらいの番組で放送する予定です。なんの台本もない行き当たりばったりのトークだったけどなんとかまとまってのでは。悩み相談に答えて、リクエストに応えて「high tide」「些細なことのように」をギタレレで。そして静岡でしか歌ったことがない「PRIMECATS RADIOのテーマ」で公開収録パートを締めくくりました。

前回の静岡公演時には影も形もなかった新曲「夢の続き(imaginary)」「最後のお願い」を丁寧に演奏。そして「手と手、影と影」、リクエストがないとなかなか自分ではセットリストに配置することの少ない「あさってくらいの未来」といつもより少しエモーショナルなクライマックス。窓の外には街の灯り、僕の場所からは行き交う車のヘッドライトが見える。気持ちの良い時間でした。アンコールで「セラヴィとレリビー」。この日も客席からの歌声がとてもよく聞こえた。「シャーとニャーのはざまで」で盛り上がって、最後は「my favorite things」の大合唱で大団円。遠くから近くからご来場ありがとうございました。K-mixからいただいた大きなお花は帰りにお客さんみんなに家に持ち帰ってもらうようにお願いしたんだけど、全部きれいになくなっていて、それぞれのお家で飾られている風景を想像しました。

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2025年07月14日

GOMES THE HITMAN SATELLITE TOUR 2025 “Band de Bel Canto MITO”(2025年7月12日 @ 茨城 水戸 BO-JANGLE'S)【ライブ後記】

GOMES THE HITMANが茨城県で演奏するのはきっとこれが初めてで、東京から車で2時間半の水戸へ午前中から出発してお昼すぎに会場入り。ボージャングルスは1984年にオープンした老舗ライブハウス、バーでありレストランでもある。ドアを入るとそこは1階のバーラウンジ(?)で、ステージは見上げた2階にある。ステージ向かいの2階は座敷席になっていて・・・と説明してもきっとうまく伝わらないと思うけれど、とにかくステージに立って目線を下に落とすと1階から見上げているお客さんがいて、真正面には座敷席に体育座りのお客さんが目に入る、というこれまでに経験したことのない眺めなのだ。春先に初めてここを訪れたときにすぐ「ここで歌ってみたい」と思った。いよいよその日が来ました。

セッティングも音響もDIY、自分たちでやるスタイル。ステージ面積が狭いので堀越メンバーがいつも使っている88鍵のキーボードが置けないので小さめのシンセとギターで演奏することになった。けっちゃんは小さなドラムを持ち込んでセッティングしつつ、なぜかバンジョーとアコギとウクレレも準備。ステージ上が部室みたいになっていく。須藤さんはミキサーの回線を解明しようとつまみをいろいろ回す。無事音が出て、音量を調節してバランスを取っていく。さて本番どうなるか。

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茨城水戸にどれくらいのお客さんが集まってくれるのか不安もあったのだけど満員御礼、茨城からも関東近郊からも遠方からもたくさんのご来場。みんなが会場に入るなりどよめく声を聞いた。そう、その驚きを楽しんでもらいたかったのです。2階座敷席は靴を脱いであがるスタイル、長机を挟んで座る“親戚集まり”みたいな風景。落ち着かないまま開演時間を迎えました。ステージに上がって全員が弦楽器のチューニングをする異例のオープニング。まだ夏休みは始まってもいないけれど“外は大雨、夏休みは終わったのさ”と歌う「way back home」から幽玄にスタート。

2曲目から堀越メンバーはエレキギターにシフト、バンド史上初めての楽器構成での「光と水の関係」、続けて「ストロボ」とデビューアルバムから夏の歌を息を切らしながら。7月にライブをやるとやっぱり『weekend』からたくさん歌いたくなる。「何もない人」もそんな歌のひとつ。「スティーブンダフィ的スクラップブック」も夏の風景をきれいにスケッチ、客席からのコーラスも美しかった(みんながいっぱい歌うライブになりました)。

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キーボード堀越メンバーがエレキギターを弾くきっかけとなった「レモンティーと手紙」、網膜剥離療養中に書き上げた「blue hour」とギター×2、ドラムとベースと歌のGOMES THE HITMANが新鮮。「新しい朝のワルツ」も新曲だけれど、「Time to Rise and Shine/How I'm feelin' Fine」のフレーズをお客さんに担当してもらう。下からも上からもみんなとてもいい声。「会えないかな」では堀越アコーディオン、須藤さんがベースからアコギに、けっちゃんは杉真理さんから引き継いだバンジョーを弾く。僕はウクレレ。生音での演奏、途中から僕は会場を練り歩き、最後はみんな大合唱という見たことのないシーン。同じスタイルで「coffee」を続けて。

会場の一体感。個人的ハイライトは「明日は今日と同じ未来」でした。鳴ってほしいギターのフレーズを堀越ギターが奏でる。簡単に弾いているように見えるかもしれないけれどめちゃくちゃ練習したんだろうな(僕はほとんど指示出さず、須藤さんとZoomレッスンしたそう)。「サテライト」も「houston」もラウドでグリッターなギターサウンド。4人だけの演奏でこんなふうにできるなんて、新機軸がひとつ確立された感じもある。「手と手、影と影」もとてもエモーショナルに響きました。

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本編最後は新曲「ポリフォニー」。この日は「雨の夜と月の光」を演奏しない日でしたが、そのかわりとなるディスコビート、ミラーボールもくるくると。アンコールは「僕らの暮らし」、水戸までのドライブで見た風景とこの歌が共鳴する感じがした。「僕はネオアコで人生を語る」、バンドが初めて世に出したCDのオープニングの歌を初めての街で鳴らす醍醐味。そして鳴り止まない拍手のなか、最後も堀越ギターリフで始まる「饒舌スタッカート」で大団円。こんなライブやったことなかった、これまで。とても面白かったです。

終演後はお客さんも参加する合同打ち上げがあるというのもボージャングルス名物。ご飯もとても美味しくてもうこのまま水戸に泊まってしまいたいくらいでした。納豆とか梅酒とか、お土産もたくさんいただいてしまった。またここで演奏できますように。春にライブを決めてずっとドキドキしながら迎えたこの日でしたが、終わってしまって少し寂しいです。あたたかく賑やかに迎えてくれたボージャングルスの皆さん、スタッフみんな、そしてご来場いただいたお客さんみんなに心から感謝。

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2025年07月02日

山田稔明 近藤研二 ふたりのコンサート in 札幌 vol.3(2025年6月30日 @ 札幌 のや2nd)【ライブ後記】

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札幌2日目は体力温存のためにゆったりと過ごして午後に会場の「のや2nd」へ。朝から降っていた雨もちゃんとその頃には上がって青空が見えている。札幌は思ったよりも蒸し暑くて、今年は気温も湿度も高めの、蝦夷梅雨というやつらしい。前日に飲みすぎた僕は少しくたびれてのやのドアを開ける。「ただいま〜」って言えば「おかえりー」と返ってくるお店が遠くに存在することが嬉しい。演奏曲目はお客さんとのやファミリーからのリクエストを参照しながら開演ギリギリまで検討。開演前に美味しい賄いご飯をいただきました。近藤さんとの「ふたりのコンサート」もこれで3回目。

平日の夜にも関わらずたくさんのお客さん、とても嬉しい。先攻は僕、「光と水の関係」で手拍子をもらってスタート。夏の歌で始めてみました。続く「夏の日の幻」も丁寧に風景を描写した来たるべき季節の歌。近藤さんが前日にサイモン&ガーファンクルやビートルズのカバーを歌っていたのに触発されて僕はビーチ・ボーイズ「神のみぞ知る」でブライアン追悼。続けた「keep on rockin'」はビーチ・ボーイズっぽいコーラスワークを試みた曲だったと思う。客席からのコーラスもよく聞こえました。

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のやファミリーかとちゃんからのリクエストは「歓びの歌」、ずっと忙しい忙しいが口癖のかとちゃんたちに大丈夫と背中をさすってあげたい。娘さきちゃんが聴きたがったのが「明け方のミー」、バックトラックと一緒に演奏しました。なんとなく僕のなかでは札幌旅のサウンドトラックといった趣きのある「glenville」、どうしてもこの空間で歌いたくなる曲。昨年6月以来ののやでこの1年のあいだにできた新曲を演奏するのは現在位置再確認みたいな感じがした。「夢の続き(imaginary)」、そして「最後のお願い」。この日は声がスーッと軟石作りの空間に伸びていって溶けていく感覚があってとても気持ちよかった。「最後のお願い」を歌い終わったら何人も泣いているのが見えてびっくりしました。「手と手、影と影」も最高記録更新!みたいな感じで歌えた。なんの記録かわからないけど。

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近藤さんは前半インストゥルメンタル曲多め、後半歌モノでとても充実したステージ。控室となった板の間の座敷で座布団を敷いて寝っ転がって聴いた。とても気持ちよかった。最近は東京で近藤さんとふたりきりで演奏する機会はなかなかなくて、札幌でばっかりやってる気がします。また東京でもやりたいな。

二人のセッションは、リクエストのあった「あいとわをん」から。これは1年前にここで「昨日今日いつか」という別のタイトル、今とは違う歌詞で歌った歌の最終形。近藤さんの「眠れねこねこ」を普段僕が歌っているキーにあげて近藤さんが歌い、僕は下のハーモニーをつけた。「猫のふりをして」は僕が歌詞を書いて近藤さんが曲をつけた共作曲、ニャーアルバムに収録予定。近藤さんの「第2の人生」、僕の「太陽と満月」で盛りあがり最後は「toi toi toi」。

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アンコールの拍手がやまず、最後に「hanalee」を歌って大団円。近くからも遠くからもたくさん集まっていただいて嬉しかったです。終演後にいろいろお話できたのもよかったな。初めましての方もたくさんいらっしゃいました。月曜日の夜に遅い時間までありがとうございました。共演の近藤さん、ずっと音響を支えてくれているPAの松川くん、のや川端ファミリー、家族や友人たち、留守番している猫たちにも心から感謝。

年に一回と言わず、2、3回来たいくらい好きです、札幌。また皆さんに元気に会えますように。

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Posted by monolog at 23:05 │Comments(0)

2025年07月01日

チャペチャシチャシ保護猫応援 きっとうまくいくチャリティーコンサート(2025年6月29日 @ 札幌 musica hall cafe)【ライブ後記】

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朝3時に起きて5時のバスに乗り6時半の飛行機に乗って8時半には新千歳空港に降り立つ。チャペチャシチャシチームが空港まで迎えにきてくれて10時半にmusica hall cafeに到着。なんとも慌ただしい、しかしとても充実した一日の始まり。新しくなったムジカホールカフェ、広くなって開放感があり、窓からの光がきれいでデイタイムのライブにとても良い自然な演出。これまでいろいろな場所でやってきたこの保護猫応援チャリティライブ、今回入場料を下げたり、チラシをたくさん撒いたり、様々な努力をしてたくさんのお客さんに来ていただいた。当日初めて合わせる曲の練習を終えて、賄いのサンドイッチ弁当をいただいてから本番スタート。

地元のキッコリーズが先陣を切ってスタート。今回カポウさん、ゆうさん、池ちんに加えてベースの上野くんが加わって音に厚みが。もはや重鎮感があるね。本当に頼れる人たちです。「Heaven is My Home」に近藤さんと僕が加わり最初の合奏。今年も3組、組んずほぐれつコンサートは進みます。近藤さんのソロにバイオリンのゆうさんが残ってデュオでも演奏も新鮮でした。

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僕のセット、1曲目は近藤さんに残ってもらって「猫町オーケストラ」。近藤さんと男声でハモるのが最近楽しい。フォークデュオみたいでエモくなるのです。去年のチャペチャシチャシコンサートから1年、一番の変化はママンを保護したことでした。お客さんに手拍子とコーラスで手伝ってもらって「シャーとニャーのはざまで」。キッコリーズを呼び込んで「やまびこの詩」でもお客さんのコーラスがやまびこに。「my favorite things」もぐいぐい前のめりの素晴らしいグルーヴでした。キッコリーズと知り合って15年くらいになるのだろうか、もはや一緒にバンドやってるような気分になります。

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札幌小動物獣医師会の前谷先生が今年もスピーチをしてくれて、ライブの趣旨が明確に。これからも小さな命を大切にしたいと思います。近藤さんも加わって全員でのセッションは「電車がきます」から愉快に出発進行。「日向の猫」は夕方の時間帯にきれいに響き、カポウさんの日本語詩で歌う「Rainbow Connection」で素直な気持ちで虹の橋のことを思うことができました。「ニャンとなるSONG」も猫との暮らしのなかで想うものごとを詰め込んだ歌。世界中の猫が幸せでありますように。最後は「toi toi toi」で良いことがあるようにおまじないをかけて大団円。子どもから大人まで(カポウさんのお母さんや上野くんのおばあさまが来てくれて嬉しかった)楽しめるコンサートだったと思います。

終演後、キッコリーズが仕切ってくれて居酒屋で北のグルメを堪能。いつもバタバタしてしまいがちな札幌滞在でしたが今年はゆっくりみんなで話せてよかった。ストレスひとつ感じさせない格別なホスピタリティで迎えてくれたチャペチャシチャシスタッフの皆さんに心から感謝。そして遠くから近くから集まってくださったお客さん皆さんにありったけのありがとうを。

またみんなで集まりましょうね。

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photo by ka-ko  
Posted by monolog at 23:34 │Comments(0)