2026年01月26日

なんということでもない、1年ぶりの里帰り駆け足の旅の話

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コロナ禍の頃から毎年この時期に故郷である佐賀県基山町の音楽祭に毎回ゲストで呼んでいただいている。里帰りと兼ねて立派なホールで歌まで歌わせてもらえて、普段親不孝な僕が母親孝行できるイベントだった。2023年に母親が亡くなって実家がなくなってから、この音楽祭だけが僕の里帰りの理由になっている。佐賀に帰るのも去年以来ちょうど1年ぶり。時間があっという間に過ぎる。

ほんの先週にずっとお世話になってきた古い知人から何年かぶりに連絡が来て、ここしばらく福岡の糸島で暮らしていると聞いて驚いた。ちょうど九州に帰るタイミングだったので「会いましょう」ということになってお宅へ。福岡市街から50分、糸島はやっぱりとても良いところ。ちょうど夕暮れ時で、強い風の吹くなか芥屋の海岸からとても美しい日暮れを眺めた。「糸島に住んでしばらくになるけど実はこの海岸には初めて来た」というから、僕が借りたレンタカーでここへ連れてくることができてよかったなと思う。いろんな話もできて良い時間。とっぷりと日が暮れてここから1時間かけて鳥栖へ。実家がなくなってからはいつも鳥栖のビジネスホテルに泊まる。僕は基山町出身だけど生まれたのは鳥栖。街並みは少しずつ変わっていくけれどJR鳥栖駅の佇まいが変わらないのがいい。翌朝の日の出、東京よりも30分くらい日の出が遅い感覚。どこにいても結局5時には起きてしまう。

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朝8時にはホテルを出て山の上のお墓参りへ。この山道を車で走るのが僕は好きだ。雪が少し残っていた。対向車に気をつけながら、タヌキとかイノシシの出現に備えながら急勾配の山道をゆっくり登っていくとそこに祖父祖母、親戚が眠るお墓がある(うちの母親はそこにはいません)。花を用意できなかったので枯れ枝や散らかってる葉を掃除して手を合わせる。うちの祖先はみんな短命で早くに亡くなった方が多い。ここに刻まれた半分くらいの親族の年齢を自分は越えている。

おばあちゃんの家があった山の上の風景は子どもの頃とそんなに変わっていない。4〜5世帯くらいあった集落が今は1軒だけ。凍えそうになりながら立ち尽くすと、吹きすさぶ冷たい風の音だけ聴こえる。ここは風の音しかしない場所なのだ。基山(きざん)を経由して市街地へ降りていく途中にジャージー牛がいてかわいい。人はいなくて、牛しかいない。

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子どもの頃から親しんできたソウルフードは丸幸ラーメン。里帰りしたらやっぱりここに寄らないわけにはいかない。創業60年のアニバーサリーとのこと、僕は中高と自転車でおやつがわりにこのラーメンを友だちと食べに通った。実家があったのはこの丸幸ラーメンのすぐそばだったから、ラーメンと母親と実家の思い出がパズルみたいに噛み合ってイメージがモザイクから滑らかな走馬灯へと変化していく感覚がある。白いスープに紅生姜の差し色、ラーメン一杯540円。変わらない味が沁みる。車がないとアクセスしにくいお店だけれどもし福岡とか佐賀とかを旅される方は立ち寄って休憩されることをお薦めします。

メインの音楽祭が朝10時から夜7時までたっぷり長丁場のイベントだったので急ぎ足の旅だったけれど、とりあえずいろんなミッションはコンプリート。今年はもう何回か里帰りしたい。自分が育った町だから。

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Posted by monolog at 23:48│Comments(1) │
この記事へのコメント
佐賀には雪が残っていたのですね⛄️
こちら長野の東側ですが今回の寒波では積もりませんでした。
私も父も母も亡くしましたが実家は残っています。何なら住み着いています。
実家がなくなったらどういう気持ちになるのだろう。
Posted by ながお at 2026年01月27日 17:47