2025年08月14日

東京から田舎を想うこと

お盆を迎えて、特になにもなく、ぼんやり過ごしている。僕の実家は九州の佐賀で、帰省シーズンは飛行機代が高くなるのでお盆に故郷を訪ねるなんてことはほぼなかったけれど、母が亡くなって実家そのものがなくなってしまった今「ああ、帰る場所がなくなったな」とか寂しく思うなんて身勝手なものだ。勝手にセンチメンタルになっている。田舎がいやで、ここではないどこかへ旅立ちたくて、大学進学のために東京へ出て、そのまま33年が経つ。吉祥寺に住み始めてからはもうすぐ四半世紀だ。

母親が体調を崩しがちになった2020年頃から、病院に連れていったり入院しているのを訪ねたり、定期的に佐賀の実家に帰るようになった。めんどくさがりながら、やれやれとため息を吐きながらの帰省だったけれど、18年しか暮らさなかった故郷を追体験するような感覚にもなる。それでもやっぱり楽しい里帰りではないから息抜きがしたくなるわけで、そういうときに出かけるのはだいたいイオンモールとかゆめタウンとか、プレミアムアウトレットだったりして、カルディでコーヒーを買ってみたり本屋さんを眺めてみたり、別にそんなに欲しくなくてもなんとなく洋服を買ったりするのだ。

車で走っているとロードサイドが既視感のあるどこかと同じ風景で、ふと自分が今どこにいるのかわからなくなるときがある。故郷に帰ったときに、あるいは地方都市に迷い込んだときに立ち寄るイオンモールは東京と地方を繋ぐ境界線のような気がしている。母親を連れ出して最後に一緒に映画を観たのもイオンシネマだったことを思い出す。始まるのを待ちながら母はアイスぜんざいを美味しそうに食べていたけれどあれはなんというチェーン店だっただろうか。

IMG_3027


Posted by monolog at 11:28│Comments(1) │
この記事へのコメント
その街だけの風景もかけがえのないものだけど、いろんな街にあるイオンやチェーン店も懐かしい記憶を思い出させてくれるキッカケになりますね。
お母さん、山田さんと一緒だったから特別美味しいアイスぜんざいだったかと。
Posted by ナツ at 2025年08月19日 12:50