ハッと気づいたのはうちの父親は中古自動車屋さんだったのだ、と改めて想いを巡らせる。子どもの頃、「山田んちは中古の自動車しか売っとらん〜」と同級生に馬鹿にされたことを今でも憶えているが、10歳にもならない子どもが「新車 > 中古車」という概念を持っていたことに驚くけれど、自分でも「うちは新車じゃなくて中古車のお店だ」という引け目というか気恥ずかしさがあったことは否めない。父に連れられて車のオークションに行ったこともぼんやり憶えている。いい車を安く仕入れることができると父は「こういうのを探してるお客さんがおるんよ。喜ぶやろうなあ」と嬉々としていたんだろうなと想像する。僕の古物好きは多分、父親から引き継いでいる。
僕もこんな良いレコードがこの値段で!とか、こんなのがあったなんて知らなかった!とか言って今日も明日もレコードやCDを買う。もうすでに持ってるレコードでもワンコインで売られていたりすると誰かにプレゼントしようと思って、買う。もうそれは仕入れとか買付に近い。だから、つやつやでエクスクルーシブなレコードストアデイアイテムよりも埃をかぶった、ゴミか宝かわからない山を登って自分にとって新しい古いレコードを探すのが好きだ、ということが50歳を越えてようやくわかってきた。

最近探しているダークダックスのレコードがあって、目的のものはなかなか見つからないんだけど、フォスター楽曲を歌ったアルバムを見つけて「わー」ってなった。日本語詩で歌われる「Hard Times Come Again No More」の悲哀よ。