髪を切り終わって、入れ替わりに入ってきた方が「わあ、山田さんだ。ファンです。10年越しでここで会えました」と声をかけてくださった。もともと杉真理さんのファンで、杉さん経由で僕のことを知ってくれて「東京や札幌のライブを観にいきました」と言われ驚く。偶然このヘアサロンに通われていて、貼られていたライブのチラシかなにかを見て僕がここで髪を切っていることを聞いたそうだ。髪を切るタイミングって何ヶ月かにいっぺんだし、それぞれのサイクルも違うから、この日ここで遭遇したことはすごい確率だなと思う。
感謝したいことがあって、とその方は言う。「山田さんの『猫と五つ目の季節』を読んで感動して、うちに通ってきてた猫を保護して飼い始めて、もう今年で10数年になります。今もその子はすごく元気」とのことだった。そんなこと言われるなんて心の準備もできてない僕は「わあわあ、そうですか。こちらこそありがとうございます」と嬉しい嬉しい言うしかなくて、それを見てるサロンのスタッフさんたちもみんなニコニコ笑っていた。「ちゃんとお化粧してくればよかったわ」なんておっしゃっていたけれど、僕も完全オフモードでぼんやり淀んでいたはずだけど、季節外れに暖かい日だったこの日はもっとポカポカな感じになった。ありがたい。感謝ばかりの日々である。

写真は全然本文とは関係ない、朝の散歩の途中で見て感動した美しいシーン。