

この週末、フジロックフェスティバルの2日目と3日目、二日間を堪能してきた。もともとインドア派の自分はそういった夏フェスに行かない人生を送るものだとばかり思っていたのだけど、2015年に初めてフジを体験して以来、その楽しさにハマってしまった。去年足をくじいてしまったため大事を取って断念したんだけど、結局3日間はその年から始まったYoutubeのライブストリーミングをずっと見てしまい「これなら行けばよかったじゃん」というのを経て、もう今年は最初から好きなミュージシャンの出演がたくさんアナウンスされたこともあり早い段階からワクワクしていたけど、同時に体力的な不安も多少あった。それがまあいろいろ首尾よく解決して、2年ぶりの苗場となったわけです。
土曜日の早朝、台風の接近にも関わらず東京は意外と天気がよくて「やっぱおれ晴れ男」とか言って呑気に出かけたのですが、もうこれは試練かというほどの雨に降られ足元もめちゃくちゃで、一昨年よりももっと過酷。イトケンさんが参加する蓮沼フィル、JAY SOM、CAKEと充実のラインナップを眺める。そして今年の春に続き来日のコートニー・バーネットのステージ中が一番小降りだったか、「やっぱ最高だな楽しいなと」と思ったのも束の間、そこからはひたすら雨に打たれる苦行に。ライブを観ていない時間がつらいのです。ご飯を食べるにも豪雨なので、丼モノがお粥になるほど。American Footballを観ながら朦朧としつつ、キラキラと乱反射するギターの音が雨ににじむのを美しいなと思ったり。そこからひたすら肩を大粒の雨が打つ待ち時間。少し時間が早まって始まった Death Cab For Cutieの素晴らしさよ。初めて観るデスキャブ、それまで力なくうなだれていた僕の背筋を伸ばさせる演奏だった。「What Sarah Said」という大好きな曲、これは病院の集中治療室で消えゆく命を前に紡がれる言葉たちが胸を打つのだけど「愛するとは誰かの死を見届けること」というフレーズを聴きながら、もう会えなくなった人たちの顔が僕の脳裏にコマ送りに映しだされたときがハイライトでした。元気が出たし感動した。この時間を忘れないだろうと思った。
翌3日目は、過去最悪とされた前日の豪雨に耐えたご褒美か、救われるような気持ちのいい一日に(晴れて暑かったり降ったりしたけど)。ステラ・ドネリーは今年のブライテストホープか。かわいくて楽しいステージだった。端から端まで数往復したけれど、知り合いにもたくさん会ったし、ファンの方から声をかけてもらったりするのも嬉しい。疲れてぼんやりご飯を食べながら観たハイエテイタス・カイヨーテ、そしてジェイソン・ムラーズの圧倒的なパフォーマンス。普段自分からは近づかないような音楽と出会うのも醍醐味。この日はテキサス州ヒューストンのクルアンビンが目当てだったのだけど、すべてが完璧なトリオだったな。このバンドの面白さはライブを体感するとさらに何倍にもなる。そしてザ・キュアーの怒涛のヒットパレードよ。Boy's Don't Cry、もう前の日のつらさとかを忘れてしまっている。
この週末の歩数計がカウントしたのは4万歩、歩いた距離は30キロ近くになった。また来年もここに来れたらいいなあと思いながらふらふらと帰路へ。短くも楽しい夏休みでした。2日間観たなかでベストアクトはDeath Cab For Cutie。今日は一日中彼らのレコードを聴いていました。

