。予定通り大阪に到着。ギャラリーグルッグへは昨年冬以来だが、なんだか街の様子がおかしい。なんでもグルッグがある大阪港周辺はポケモンのレアキャラが現れるということでたくさんの人達が車で押し寄せて異様な光景だった。あんなに駐車場がたくさんあるエリアなのに車を停める場所を見つけられず難儀した。こんなことってあるのだな。何も言えねえ、とはこんなときに使う言葉だ。
バタバタしながらライブの準備。グルッグは「ネコテン」展示で猫まみれになっていました。まだ明るい黄昏時に開場、満員御礼。この日の相棒はMartinのアコギとHarmonyのエレキギター、ライブが始まるときはまだ夕方、それがどんどん夜になっていく窓の外のグラデーション。9月なので「harvest moon」からスタート。「エレキギターが印象的だった」というアンケート回答が多かった。いつもよりリラックスしたギターが鳴っていました。この日の個人的テーマは「全部入り」。『pale/みずいろの時代』も「秋」も「猫」も夏の成果としての新曲も全部。僕はきっと1999年以来ずっと秋になると「アップダイク追記」を歌っている。「遅れてきた青春」は学生時代から歌ってきた歌だが、それよりも前に作った「スミス」を収録したアルバムを出した2016年というのはやはり特別な年だ。


猫にまつわる「ネコテン」に合わせたライブということで、今年の夏のタワー渋谷インストアで歌って反響の大きかったスピッツのカバー「猫になりたい」を再演。その流れで村田和人さんの“カバー”はまだ音源になっていない最新曲「(Nothing's gonna change)LOVELY DAYS」、そこから怒涛の新曲披露を。レコードになっていない歌を歌うときにお客さんの顔が真剣になるのが好きだ。言葉を聞き逃すまいという真剣な顔、言葉が胸に飛び込んできたときのハッとしたような顔。「吉祥寺ラプソディー」とう書いたばかりの曲もまた少し変わった。最近ライブで「もっと歌いたい!」と思うことが多い。この日もそんな夜だった。
終演後はたくさんの皆さんにサインと握手をしていろいろお話も。僕の本を読んだことがきっかけで猫を飼い始めたとスマートフォンを見せてくれる人や思い出話を聞かせてくれる人や、感無量といった感じで会釈していく人。久しぶりに全国各地でのライブが続くが、こうやって出会いや再会が待っているということが嬉しいし、音楽家冥利に尽きる幸せだ。窓の外はずっと雨が降ったり止んだりしていたけれど心が晴れるようなギャラリーグルッグの空間でした。グルッグスタッフに感謝。そしてたくさんのご来場ありがとうございました。

