
昨日のこと、等々力巣巣で行なわれた近藤研二さんのライブへ。僕はリハーサルから音響などを手伝うふりしてその芳醇なギターの独奏を堪能。巣巣の木の床はとても響きが良く、近藤さんのパフォーマンスとよく似合うと思った。バッハ等をクラシック曲を含む第一部、そして初のソロアルバム収録のオリジナル曲を演奏する第二部、特に近藤さん自身が歌うボーカル曲が味わいがあってとてもよかった。アンコールで呼び込まれステージへ。近藤さんの「眠れねこねこ」と僕の「ポチの子守唄」を演奏。先週の兵庫川西に続いてのことだけど、毎回じわりと感動する。特別な歌。
満員御礼の会場で少しの緊張感を伴って始まった演奏会はロウソクが少しずつ柔らかく溶けていくようにリラックスしていって最後はみんな笑顔でほだされた。近藤さんの人柄だなあと思いました。シンプルだけど無添加の高品位な演奏、素晴らしい夜でした。近藤さんには12月5日の“夜の科学”でギターを弾いていただく。去年の今頃知り合い、今年の2月に初めてセッションをして『the loved one』に昇華した、充実の“ご近所付き合い”の1年を締めくくります。

明けて、今日は経堂のギャラリー芝生に遊びにいった。2016カレンダー展に僕のカレンダーも混ぜてもらうことに。店主のユサさんはかつて写真家斎門富士男さんのもとでアシスタントをしていて、僕が「饒舌スタッカート」の写真撮影に行った頃はポチたち猫たちにご飯をあげていた人。そのユサさんが「山田さんにお渡しするものが」とゴソゴソと取り出したのは15年前の写真展のDM。ポチの子猫時代の写真が収録された『CAT GARDEN』の展示、僕はこの頃この本の存在を知らなかったから貴重だ。小説のなかで『ねこのにわ』という名前で示したのはこの本に由来する。写真に写っているのは初代ポチ。この初代ポチが亡くなったあとで生まれ、仕草や風体がそっくりだということで名前を継いで2代目ポチとなったのが僕の愛猫ポチ。
そしてもうひとつ、15年前のプリント写真が出てきた。「饒舌スタッカート」撮影時のアウトテイク、ユサさんが斎門さんからもらって保管していたものだそうで、僕はこの猫のこともよく憶えていた。ノーラという名前でポチ同様に人懐っこい猫だった。「山田さんが持っておくほうがいいかなーと思って」とプレゼントしてくれた。時を超えての再会に感激。ノーラはこの写真のころにもう6歳くらいだったから、15年経ってどうなっているかわからない。また違う猫として人生を送っているかもしれないな。猫が繋ぐ物語はまだまだ続いていくのです。
