NHKで放送されたスティーブン・オカザキ監督作品「ヒロシマナガサキ」を観て絶句した。部屋の灯りを消して体育座りをして硬直しながら90分を過ごした。2007年の公開以来ずっと観たかったドキュメンタリー作品だったのだけれど、その壮絶さは予想を遥かに越えていました。白黒の写真で見慣れた瓦礫の風景や被爆者の姿がこれまで見たことのないカラーフィルムで映し出されると63年という時間がわずかな時間に感じられて、僕らのおじいちゃんやおばあちゃんの世代が経験した核兵器による終戦とその後の苦悩を思うと言葉もなかった。
2008年現在で被爆者の方々の平均年齢は75歳を越えた。原子爆弾の悲惨さを伝える語り部がどんどん少なくなっていくなかで、この映画のこれから果たす役割は計り知れないだろう。とぎれることなく全国で上映する活動も行われているし(長く広める会)、2,000円ちょっとでDVDでも手に入るから、僕は友だちにこの映画を観るように薦めようと思う。
僕のおばあちゃんは外国の戦地で夫をなくし(僕のおじいちゃんはばあちゃんがその後再婚した二人目の夫だ)63年前の今日長崎の方角の空がどんどん暗くなっていくのを眺めていた。世界で唯一の被爆国で暮らしていることを僕は忘れたくないのだ。